...積極的に強からざるは弁ずるを待たず...
芥川龍之介 「久保田万太郎氏」
...人ようやく長じて是非善悪を弁ずるに至り洗礼を挙行す...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...そして一年に約六週間はたらくことによって生活のすべての費用を弁ずることができるのを発見した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...藩主一家の生活は言わばその余りを以て弁ずるはずなのである...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...藩の朝廷に対する公務を弁ずる者である...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...吾人はなほ画中人物の衣裳に紋処(もんどころ)なかりせば容易にその俳優の誰なるかを弁ずること能はざるべし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...いや気の毒な事で――母はまだあるはずじゃが……」と一人で弁ずる河上一家(いっけ)の事を聞くつもりなら...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...もっとも弁ずると申しても哲学者の云う“Transcendental I”だの...
夏目漱石 「創作家の態度」
...元来武右衛門君は中学の二年生にしてはよく弁ずる方で...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...君臣の義を弁ずるが故に...
蜷川新 「天皇」
...こう弁ずるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...弁ずる所の首尾全うして他人の嘲(あざけり)を避ける位の心掛けは...
福沢諭吉 「女大学評論」
...けだし小児の智識いまだ発生せずして汚潔を弁ずること能(あた)わざる者に異ならず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...カンザクラの苗木をまずおよそ千本くらい(なおたくさんあれば多々ますます弁ずる)用意して...
牧野富太郎 「寒桜の話」
...人間も蛮族や不具で他の諸覚を亡(うしの)うた者が鼻で多く事を弁ずるから...
南方熊楠 「十二支考」
...翻訳書で当用を弁ずることが出来...
森鴎外 「かのように」
...賓主(ひんしゅ)の間に周旋して事を弁ずるものもまた多くは余なりき...
森鴎外 「舞姫」
...これも毎年その月に祭典を営む社があってその日の費用を弁ずるために設けられた田の所在である...
柳田國男 「地名の研究」
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