...此莊嚴なる大廈は火の輪廓もて青空に畫き出されたるものゝ如くなり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...頭を圧する幾層の大廈(たいか)に挾まれた東京の大路を...
石川啄木 「鳥影」
...帝都の中央に大審院や司法省の大廈(たいか)高楼が巍然(ぎぜん)として立っているのを見...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...供人等は(serving-men)高樓大廈日光に眩ばゆくて(as they glistened in the sunshine)其の華麗壯大なるに(at the beauty and grandeur)膽を潰した(were struck with amazement)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...立派な大廈高楼(たいかこうろう)はどうも気楽そうに思われない...
寺田寅彦 「写生紀行」
...立派な大廈高樓はどうも氣樂さうに思はれない...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...当時天下の人物としても恥かしい人物ではないが……なにぶん大廈(たいか)の覆(くつが)える時じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...弥之助は都会のどんな大廈(たいか)高楼にも魅惑を感じないが...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...第一次的根本の考えは馬車に乗り大廈(たいか)に住(すま)いすることが理想なのである...
新渡戸稲造 「自警録」
...……廈門(アモイ)の居酒屋で問わず語らずの金三郎の身の上話...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...大廈(たいか)高楼の盛宴に山海の珍味を列(つら)ね...
福沢諭吉 「日本男子論」
...僕の懇意な旅館は全山一の大廈高楼で...
牧野信一 「自烈亭」
...大廈(たいか)の崩れるように四方から押し寄せた数万の群衆は...
横光利一 「上海」
...――天地反覆(ハンプク)火(ひ)(ソ)セント欲ス大廈(タイカ)崩(クズ)レントシ一木扶(タス)ケガタシ四海ニ賢(ケン)アリ明主ニ投ゼントス聖主ハ賢(ケン)ヲ捜(サグ)ルモ却ッテ吾ヲ知ラズ「……はてな?」玄徳は何か自分の身を歌われているような気がした...
吉川英治 「三国志」
...どうッと地鳴りが響いたら一朝のまに鎌倉の大廈(たいか)は世にあるまい」「……どれ」と能登はわざと...
吉川英治 「私本太平記」
...仁和寺(にんなじ)の十四宇(う)の大廈(たいか)と...
吉川英治 「親鸞」
...廈門(アモイ)船や西班牙(スペイン)船から長崎沖で密買した火薬を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...大廈高楼(たいかこうろう)に豪杯を挙げている無数の成り上がり者をながめて――一体...
吉川英治 「旗岡巡査」
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