...僕はいつか西廂記(せいそうき)を読み...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...脊の高いおほ廂(びさし)のハイカラ女が出て來る...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...昭和十七年帽廂(ぼうひさし)滞りつつ冬日あり一月三日 句謡会...
高浜虚子 「六百句」
...曉方になつて氣が付くと軒廂に雨の音が聽えてゐました...
近松秋江 「初雪」
...陽のめのささぬ廂(ひさし)ごしに...
徳永直 「冬枯れ」
...宝鈴(ほうれい)が落ちて廂瓦(ひさしがわら)に当るような音がしたので...
夏目漱石 「永日小品」
...かと思うと左の廂房の扉を開いてここが支那流の応接間だと云う...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...屋根廂(やねびさし)のあわいから...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...外廊の廂(ひさし)からぽとぽと霧の降る音がしていた...
吉川英治 「三国志」
...廂下(しょうか)に拝をして...
吉川英治 「三国志」
...帝がいつも寝所としている北廂のぬれ縁の方へである...
吉川英治 「私本太平記」
...大廂(おおびさし)からすぐ仰げる四明(しめい)ヶ嶽(だけ)の白雲を仰ぎ合っているところであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...伽藍(がらん)の大廂(おおびさし)の下までひたひた迫(せま)り襲(よ)っている...
吉川英治 「新書太閤記」
...廊廂(ろうびさし)に吊ってある喚鐘(かんしょう)を指して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鉢巻廂(はちまきびさし)の眉深(まぶか)な陰から...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...廂(ひさし)から射(さ)し入る月は燈火(ともしび)よりは遥かに明るかった...
吉川英治 「親鸞」
...破(や)れ廂(びさし)から映(さ)しこんでくる...
吉川英治 「親鸞」
...廂(ひさし)から外のふかい闇を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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