...からりと廂(ひさし)を鳴らしたのは...
泉鏡花 「霰ふる」
...廂髪は白い額の上で風呂敷のやうに顫(ふる)へた...
薄田泣菫 「茶話」
...三十四燥(はしゃ)ぎきった廂(ひさし)にぱちぱちと音がして...
徳田秋声 「足迹」
...お寺の廂(ひさし)を見込む形になり...
中里介山 「大菩薩峠」
...伯父は二階の廂(ひさし)から飛び下りる途端...
夏目漱石 「それから」
...東廂の北端に人影ゆらぐと見る間に...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...「廂(ひさし)の室でお寝みになりましたよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...つたって廂(ひさし)からぶらんこして下りて見たくなる...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...傘(からかさ)のような御堂(みどう)の廂(ひさし)をのぞいた以外な所は...
吉川英治 「江戸三国志」
...手が廻った!」と廂(ひさし)に火のついたような彼の絶叫であります...
吉川英治 「江戸三国志」
...そのほか殿廂(でんそう)楼台(ろうだい)ことごとく火の濤(なみ)である...
吉川英治 「黒田如水」
...大玄関の廂(ひさし)の下も...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここの廂(ひさし)の下から望まれるのであった...
吉川英治 「親鸞」
...供人宿の廂(ひさし)の蔭では...
吉川英治 「平の将門」
...屋根の鯱(しゃち)や廂(ひさし)の瓦などが吹飛んでいるのは砲弾の炸裂(さくれつ)によるものであろう...
吉川英治 「日本名婦伝」
...廂ごしの空から自分の傍らへ振向けた...
吉川英治 「源頼朝」
...廂(ひさし)ごしに見ていた...
吉川英治 「源頼朝」
...廂越(ひさしご)しに...
吉川英治 「柳生月影抄」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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