...高橋健三は官報局の局長室に坐している時でも従五位勲何等の局長閣下でなくて一個の処士自恃庵(しじあん)主人であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...武林無想庵が巴里(パリ)から帰って来ての話に...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...空想の草庵を結んだ...
種田山頭火 「行乞記」
...……夕方、樹明君来庵...
種田山頭火 「其中日記」
...庵主が時々餓ゑるぐらゐだから...
種田山頭火 「其中日記」
...哀れやこの道庵は...
中里介山 「大菩薩峠」
...同志の者に廻す小遣(こづかい)がいかにも道庵並みにシミッタレていたことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵先生の九死一生の絶叫を聞き漏すことではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...早くも熟睡に落ちた道庵の鼾(いびき)の音が高い...
中里介山 「大菩薩峠」
...それさえ解らない心細い身の上です」一色道庵の話は怪奇を極めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八月十三日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 小杉放庵筆「金剛山萬瀑洞」(一)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なにも急にこの庵(いお)を出て行くにはおよびませんぞ...
吉川英治 「私本太平記」
...小倉庵の長次――」こう爽(さわ)やかに名乗られると...
吉川英治 「松のや露八」
...――こらこらおさい銭をなぜおいてゆかん、そんな量見(りょうけん)では、女にもてないぞ」お通は、真っ紅(か)になって、「沢庵さん、もういいかげんにしないと、ほんとに私、怒りますよ」と、いった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...沢庵は、ふと、機舎(はたや)の戸を開けてみた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「沢庵(たくあん)どの...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やはり沢庵のどこかを恐れるもののように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...片手で新聞包を開いて澤庵をつまみ握飯にも手をつけるのだが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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