...そうそう私(わたくし)が現世(げんせ)の見納(みおさ)めに若月(わかつき)を庭前(にわさき)へ曳(ひ)かせた時(とき)...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...夜半の天候を気づかひつゝ毎夜々々庭前に筵を敷いて...
飯田蛇笏 「秋風」
...そこの庭前のではないかも知れぬが...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...夕方まで庭前(にわさき)の楓(かえで)の青葉を吹きなびけていた西風がぴったりないで静かな晩であった...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...それに夜になって人の家の庭前(にわさき)などへ来て角力なんか執るものではない...
田中貢太郎 「庭の怪」
...老猿は庭前の大木の上に飛びあがって...
田中貢太郎 「碧玉の環飾」
...わずかに庭前の筧(かけひ)の傍にある花梨(かりん)の莟(つぼみ)が一つ綻(ほころ)びかけているのを...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その小屋の庭前の自然木の卓子(テーブル)の上に並べさせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまり庭前の光景が妙なのと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...」といつたある歐洲文學者の言葉に感歎したり(之れは先日讀んだ谷崎精二君の小説の中で學んだ言葉)蟲の音が繁くなつて庭前(にはさき)に女郎花(をみなへし)が盛んに咲いたのを見聞きしながら何時の間に高原が秋になりかけたのかと...
正宗白鳥 「輕井澤より」
...三幕目庭前古井戸の場はお蔦が不義の疑と...
三木竹二 「明治座評」
...庭前蓮池あり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...近衛殿庭前の糸桜は有名の樹なり...
柳田國男 「信濃桜の話」
...又は庭前の木にとまってくりかえし鳴く言葉を...
柳田國男 「夢と文芸」
...梅津只圓翁銅像除幕式 (福岡日日新聞抜萃)福岡黒田藩喜多流の先覚者梅津只圓翁の銅像除幕式は十四日(昭和九年十月)午前十一時より福岡市中庄只圓翁旧宅庭前に於て...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...ふと庭前を見ると...
吉川英治 「三国志」
...――また、そこへ行くまでの廊下に、武者ども、七百余名、残らず威儀を作って並べておけ」「すでに、着坐いたしておりまする」「武者かくしには、猛者(もさ)どもをひそめ、聟殿が通ったら、わざと咳(せき)ばらいさせい、庭前には、弓鉄砲の兵、粛(しゅく)として立たせ、そのほか息づまるまで、威圧を」「仰せまでもなく、美濃衆の御威勢を示し、聟どのを始め、尾張衆の胆(きも)を、気をもって挫(ひし)ぎおくこと、今日よりよい機(おり)はないと致して――御家中の者どもみな、腹ふくらませて待ちうけてござりますれば」「ウム...
吉川英治 「新書太閤記」
...その筆の先で庭前の筵(むしろ)を指して...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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