...我々は電車に乗る度毎(たんび)に礼譲の治外法権を目撃して人間の美性が電車に傷られつゝあるを感じる...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...その度毎(たんび)に「食物(くいもの)では話せない」といった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...その度毎に私はこの家を逃げ出してしまうかと思いましたんですけれど...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...其度毎(そのたびごと)にゾッとして全身粟起(ぞっき)するを覚えたり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...東京の街(まち)を朝早く散歩する度毎に...
太宰治 「惜別」
...父が転任を命じられる度毎に...
太宰治 「花火」
...その度毎(たびごと)に彼女の欠点が鼻につくので...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...聞く人がある度毎に言つた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...友からはなしかけられる度毎に...
田山録弥 「百日紅」
...その度毎にいい子だとほめていた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...その度毎に与八が...
中里介山 「大菩薩峠」
...この滑稽の持腐れは思いきって発揮される!浮き出す度毎(たびごと)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...その度毎に、あの通りの騒ぎで、大勢寄ってたかって、石を掘り取り、木遣(きやり)で送り出し、水は大仰にかいほすやら、橋をかけるやら――万事この調子で、道のり四五町のところを、正午(ひる)頃から出て、暮方になって家に着く――主として熱田西浦東浦に行われる風習を、今日はどうした風の吹廻しか、城下の大路へ持ち出したものと見えます...
中里介山 「大菩薩峠」
...そしてその度毎に...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...その度毎にお勢は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...警報の度毎に彼は風呂敷包を持歩いてゐたが...
原民喜 「壊滅の序曲」
...その度毎にそのなかへ新らしい生氣を吹き込まうとしてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...その度毎に王が臨席した...
和辻哲郎 「鎖国」
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