...スポーツ選手も時には緊張から度を失うことがある...
...どれほど多くの人にじろじろと見られようとも度を失うような葉子ではなかったけれども...
有島武郎 「或る女」
...たしかに見ていたはずなのが自分らにもわからないで度を失うているのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...お浜は驚いて枕を上げて打とうとすると、度を失うた鼠は、お浜の乳房と、ちょうど抱いて寝ていた郁太郎の面(かお)の間へ飛びかかったのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ度を失うた鼠は...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここへ来てから度を失うようにオドオドしていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...度を失うてあわてきっているのがあまりに大仰(おおぎょう)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...主が帰って度を失う呼吸が少しばかり見てやりたいという気持になったのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...僅か百両や百貫で度を失うような真似(まね)はしたくはないのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...度を失うお角さんではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでも度を失うようなことはなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...進退度を失うて逃れぞこない...
南方熊楠 「十二支考」
...やっぱりわれわれ同様度を失う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...決してそのために逆上して度を失うには至らなかった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...殺到した人数におどろいて度を失うような連中ではありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...度を失うほど驚いたのは...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...――味方の敗色にそちまでが度を失うたか」「残念なことを仰せられます...
吉川英治 「新書太閤記」
...胆をつぶして度を失うほどな大声で彼方へどなっていた...
吉川英治 「源頼朝」
...わけて、世の常の者ならば、何か、殺気を感じたにしても、度を失うか、または、覚えのある腕のほどを、そこで見しょうという気になろうに――後へもどって、庭口から木履をはいてこれへお見えになった時は、実はこの安房(あわ)も、胸がどきっと致しました」「…………」武蔵自身は、当然なことと、彼の感服にあまり興もない顔つきだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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