...説教日は度々めぐって来ても...
芥川龍之介 「捨児」
...あすこにいる間はいやな処だと思うことが度々あったが...
有島武郎 「北海道に就いての印象」
...度々やつて來るのは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その頃訴訟のため度々(たびたび)上府した幸手(さって)の大百姓があって...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...帰朝を待侘(まちわ)びる友人知己はその都度々々に胸を躍らした...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その都度(つど)様々の人物に変装して、度々外出した...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...随分度々、お前には引越の手数を掛けたものだが、その度毎に、茶碗だって何だって丁寧に始末をしたのは、私も知っている――尤も後(あと)になっては、段々お前も、「もう茶碗なんか、丁寧に包まない...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...僕はその後度々その椎の木の方へ散歩の足を向けた...
豊島与志雄 「椎の木」
...私の父は要路に当っていたので度々江戸へ勤番して...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...夫れでも鐵道が通ふやうに成りましたら度々御出あそばして下さりませうか...
樋口一葉 「ゆく雲」
...川口も度々のことで...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...自分の讀んでゐるものがよく分らなくなり出してゐる者、まだ我々と同じ世界に住んでゐるのだが、ただ幾分斜かひに歩くので、度々、事物が自分の上にのしかかつてくるやうな氣のしてゐる者、ちつとも町を知らないので、果てしのない、意地惡な森の中のやうに、その中でまごまごしてゐる者、毎日毎日が苦痛である者、喧噪のなかで自分の意志を聞きとれずにゐる者、苦悶に壓しつぶされてゐる者、――この大きな都會のなかで、誰一人、さういふ者どもを救つてやらうとはしないのでせうか?こんなに急ぎ足に町を通り過ぎてゆく、彼等は一體何處へ行かうとしてゐるのか知ら? 彼等は寢るときは、何處に寢るのか知ら? そして寢られないときには、彼等のもの悲しげな眼の前を、一體どんなものが通り過ぎるのか知ら? 一日中公園に坐りこんでゐるとき、彼等はどんなことを考へてゐるのか知ら? よつぽど遠くからでも一緒になりに來たかのやうな兩手の中に、顏を突込んで...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...さも懐しげに話しかけることも度々あった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あんまり度々なので...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...度々手にかけた医者が言つた...
室生犀星 「鉄の死」
...巡航船やに托して彼女は彼に度々手紙を送つた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...病人のある家をのぞけば度々見舞って施(ほどこ)して去る...
吉川英治 「新書太閤記」
...赤面は度々ですし無我夢中で書かされておりました...
吉川英治 「親鸞の水脈」
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