...やはり父の底意地のわるさを憎んだ...
太宰治 「猿面冠者」
...故意に兄を苦しい立ち場に陥(おとしい)れてやろうと云う底意があるのではないかとさえ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼女は夫の陰険な底意をはっきり見透(みとお)した訳ではないが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それが今では卯女子の様子に底意地の悪い感じを加へて来たが...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...山木が底意は必ずしも知らざるにあらず...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...底意地の悪い笑い方をしながら...
久生十蘭 「キャラコさん」
...底意地の悪いことをいう...
久生十蘭 「キャラコさん」
...底意地の惡さうな返事をして...
三島霜川 「水郷」
...底意地の悪い声を出しながら私をふり返った...
夢野久作 「鉄鎚」
...底意地の悪るそうな高笑いが...
夢野久作 「斬られたさに」
...道誉の底意のある眼が...
吉川英治 「私本太平記」
...いやこれは高時の権威をかりていわせた幕府一部の者の底意だろう...
吉川英治 「私本太平記」
...どういう手段(しゅだん)にもうったえかねない底意(そこい)がよめる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...もちろんその底意に変りはあるまい...
吉川英治 「新書太閤記」
...こういう耄碌(もうろく)武者を向けて来た秀吉の底意にたいして...
吉川英治 「新書太閤記」
...要するに老人の底意は不可解である...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...外記の底意(そこい)を証拠だてていると見て間違いはない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...底意の知れない相手だけに...
吉川英治 「宮本武蔵」
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