...最後に別の牙の底に毒液で一杯になつた小さな嚢がある...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それをアトランタニアンまたは海底超人と呼ぼう...
海野十三 「海底大陸」
...古沼の底から生れた水の泡が...
薄田泣菫 「初蛙」
...首席になってやろうと思って努力したが、到底だめだった...
太宰治 「小さいアルバム」
...到底これほどまでに完全なる測量図もできなかったであろうと思われるほどに...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...その底から起つて醸(かも)して来てゐるのである...
田山録弥 「生滅の心理」
...さうしてそれは凍(い)てる冬(ふゆ)の季節(きせつ)を除(のぞ)いては大抵(たいてい)は直接(ちよくせつ)に足(あし)の底(そこ)が土(つち)について居(ゐ)た...
長塚節 「土」
......
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...本當に腹の底からの芝居好きで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...奪われた代価だ(発表誌不詳 『新興文学全集』10を底本)...
野村吉哉 「鉄のシャフト」
...底ぬけの夢のやうなものが絡みあつてゐる...
原民喜 「火の唇」
...ごうごうと底鳴りをしている川に...
本庄陸男 「石狩川」
...海の底に沈んでいた...
山川方夫 「演技の果て」
...煙突の掃除棒みたいな頭に底の無いカンカン帽を冠(かぶ)っている...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...この濁った底知れぬ虚無の街の上海(シャンハイ)に妻を娶(めと)りに来たのである...
横光利一 「上海」
...苦悶や滅史の底をずゐぶんと...
吉川英治 「折々の記」
...旧教の殻(から)が脱けきれないのか、研鑽(けんさん)が浅いのか、とにかく、肚の底まで、念仏そのものに、澄明(ちょうめい)になりきれない者たちだった...
吉川英治 「親鸞」
...川の底から飛沫(しぶき)が揚がった...
吉川英治 「松のや露八」
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