...橋の下の河の浅瀬には一面に床几(しょうぎ)が並べられ...
上村松園 「京の夏景色」
...矢張西洋風に床几(しょうぎ)にでも腰かけた方が似合うであろうに...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...葭簀(よしず)を立掛けた水茶屋の床几(しょうぎ)には徒(いたずら)に磨込(すりこ)んだ真鍮(しんちゅう)の茶釜(ちゃがま)にばかり梢を漏(もれ)る初秋の薄日のきらきらと反射するのがいい知れず物淋(ものさび)しく見えた...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...お燈明へ油を差して歩くんだ」油差と床几を手に持って外へ出た米友が...
中里介山 「大菩薩峠」
...検視がズラリと床几(しょうぎ)に坐る...
中里介山 「大菩薩峠」
...腰掛場があって床几に大勢の公事師が呼出しを待っている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...もとの床几へおさまったところで奉行が...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...それから少し隔てて上手の松の陰には重盛が床几に腰かけて松王と対談している様子で...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...奥の床几(しょうぎ)にさがしていた...
吉川英治 「大岡越前」
...東西の床几に腰を据えると...
吉川英治 「剣難女難」
...彼の床几(しょうぎ)の前に拝伏して...
吉川英治 「三国志」
...床几でたびたび腹を反(そ)らした...
吉川英治 「私本太平記」
...高氏は、床几を退いて、神祇門(じんぎもん)の廂(ひさし)の下に、つかのまを、まどろんでいたが、「おうっ、深草あたりだ」「伏見、山崎、竹田の空までも、真っ赤に見ゆる」と、口々に言い騒ぐ兵の声に、ふと目をさまして見ると、なるほど、洛外の西から南へかけて、燎原(りょうげん)の火ともいえる炎の波がえんえんと横に長く望まれた...
吉川英治 「私本太平記」
...そして床几に腰をすえると...
吉川英治 「新書太閤記」
...「よしっ」光秀が床几(しょうぎ)を立つと...
吉川英治 「新書太閤記」
...黒塗(くろぬり)の床几(しょうぎ)が置かれた...
吉川英治 「茶漬三略」
...「もう船着(ふなつき)茶屋が床几(しょうぎ)を重ねておる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...床几(しょうぎ)へ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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