...あんたじゃないと言っている」「加柴四郎はヤケに照子を庇うじゃないか」「照子さんから聞いた事実を俺は言ってるだけさ」「四・五・六のロクを片づけてくれたそうだな」四角い顎(あご)をあげて矢萩は言った...
高見順 「いやな感じ」
...敏子は変に赤ん坊を庇う気配が見える...
豊島与志雄 「裸木」
...庇うような温情が現われていた...
豊島与志雄 「反抗」
...母を庇うというよりは寧ろ...
豊島与志雄 「変な男」
...彼女は庇うように頬を押し当てていた...
豊島与志雄 「理想の女」
...その老人を庇うように...
直木三十五 「南国太平記」
...それはこの兄を庇うためで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女の匕首から辛くもお静を庇うのが精一杯でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...命を庇うより一両が欲しい...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...アタフタ和泉屋を庇うような真似をすると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...なにを怒っているんです?」「空巣を庇うなんてことが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...いくらかはあの男を庇う気があったんだね? この方はとたずねたら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...手を離せというのに」と入り身になって刀を庇う...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...このロマンチックな娘が多分誰かを庇うために考え出した...
久生十蘭 「魔都」
...あたしが蔭にまわって庇うぐらいのことをしなくっちゃ...
久生十蘭 「喪服」
...良人を背に庇うことがひとつの仕癖になっている...
矢田津世子 「女心拾遺」
...ただもう姑を庇うことばかりで一生懸命だった...
矢田津世子 「茶粥の記」
...庇う者のことばに対して学頭はよけいに呶鳴った...
吉川英治 「親鸞」
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