...あんたじゃないと言っている」「加柴四郎はヤケに照子を庇うじゃないか」「照子さんから聞いた事実を俺は言ってるだけさ」「四・五・六のロクを片づけてくれたそうだな」四角い顎(あご)をあげて矢萩は言った...
高見順 「いやな感じ」
...また庇うように右の手をして...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...敏子は変に赤ん坊を庇う気配が見える...
豊島与志雄 「裸木」
...庇うように両袖で日記帳を押隠しながら...
豊島与志雄 「反抗」
...母を庇うというよりは寧ろ...
豊島与志雄 「変な男」
...彼女は庇うように頬を押し当てていた...
豊島与志雄 「理想の女」
...その老人を庇うように...
直木三十五 「南国太平記」
...それはこの兄を庇うためで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...馬鹿なことを言うな」主人の半兵衛はそれを庇うように手を拡げましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宇八は首領を庇うか強請(ゆす)るか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女の匕首から辛くもお静を庇うのが精一杯でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なにを怒っているんです?」「空巣を庇うなんてことが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...いくらかはあの男を庇う気があったんだね? この方はとたずねたら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...手を離せというのに」と入り身になって刀を庇う...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...わが身を庇うために...
宮本百合子 「ある回想から」
...良人を背に庇うことがひとつの仕癖になっている...
矢田津世子 「女心拾遺」
...ただもう姑を庇うことばかりで一生懸命だった...
矢田津世子 「茶粥の記」
...庇う者のことばに対して学頭はよけいに呶鳴った...
吉川英治 「親鸞」
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