...だから広小路の人通りは...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...大時計のかどの所を広小路(ひろこうじ)に出ようとしたら...
有島武郎 「或る女」
...家の前を上野広小路の方から流れて来る細い溝が鉤(かぎ)の手になって三味線堀に流れていた...
高村光太郎 「回想録」
...彼は次に来る広小路を乗りすごさないようにと思った...
田中貢太郎 「青い紐」
...しかし広小路へ来たといふ満足が彼の気持ちを傷つけなかつた...
田中貢太郎 「青い紐」
...やっとネフスキイ広小路だ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...夫婦で広小路まで出かけて行ったついでに...
徳田秋声 「仮装人物」
...中巻第一図と第二図とは本所御船蔵(ほんじょおふなぐら)を望む両国広小路(りょうごくひろこうじ)の雑沓(ざっとう)なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...式場外の広小路で人が大勢踏み殺されたという噂があった...
永井荷風 「花火」
...寅吉とは全く違った両国広小路方面から歩いて来たものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...上野の広小路を通りかかりましたところ...
中里介山 「大菩薩峠」
...色白の細面で、道具のよく整った、品の良い顔立は、お萩の可愛らしさとは又別に、両国広小路に、名物の一つに数えられたほどのことがあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...切(せ)めて広小路までは行つておくれと優しい声にすかす様にいへば...
樋口一葉 「十三夜」
...広小路へすしを立食ひしに行く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...いつももう浮いたようないろの灯点して囃し立てている広小路の盛り場が...
正岡容 「小説 圓朝」
...お常は女中を連れて広小路まで行った...
森鴎外 「雁」
...その先きのもう広小路の角に近い処の十三屋と云う櫛屋(くしや)との外には無かった時代である...
森鴎外 「雁」
...煙がひどいのでよくわからないが両国広小路の向うも火のようだった...
山本周五郎 「柳橋物語」
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