例文・使い方一覧でみる「広」の意味
スポンサーリンク...たとえば、ちょっとした空地に高さ一丈ぐらいの木が立っていて、それに日があたっているのを見てある感じを得たとすれば、空地を広野にし、木を大木にし、日を朝日か夕日にし、のみならず、それを見た自分自身を、詩人にし、旅人にし、若き愁（うれ）いある人にした上でなければ、その感じが当時の詩の調子に合わず、また自分でも満足することができなかった... 
石川啄木 「弓町より」
...月が座敷中にその光を広げている...
岩野泡鳴 「耽溺」
...広げられた亜細亜（アジア）大地図を囲んで...
海野十三 「空襲葬送曲」
...「意気地のない！」と広岡女史は思はず大声で怒鳴つた...
薄田泣菫 「茶話」
...プラス・ヴアンドームの広つ場にはナポレオンの像が金持の次男のやうな顔をしてにやにや笑つてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...広巳は恥かしい中にもひどく嬉しかった...
田中貢太郎 「春心」
...それには高く広き教養と...
寺田寅彦 「映画芸術」
...時事性乃至その第一規定であるこの日常性は広くジャーナリズム現象の根本規定なのだが...
戸坂潤 「辞典」
...隣の広間の床に据（す）えてある置時計が次の刻（とき）を打つまでには...
夏目漱石 「夢十夜」
...盤の広さには限りがあって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...広袤（こうぼう）八里のこの大都会の中には無量数百万の生活が犇めき合い...
久生十蘭 「魔都」
...絶えずさざ波のように広がった...
フレッド・Ｍ・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...広海（ひろうみ）子爵は招待に応じて玉江嬢とともに中川家へ来れり...
村井弦斎 「食道楽」
...土着の人はもっと広義にとって...
吉川英治 「上杉謙信」
...広宗の地方へ転戦して...
吉川英治 「三国志」
...そこで我々は広い床に散らばる石屑の上を注意深く進んでいった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...初めはさほど広い庭でもなかったはずであるが...
和辻哲郎 「夢」
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