...接触点には繩を幾重にもまきかけて...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...禮なき事は幾重にも赦してよ」と詞は少ないが其云ふ心には無量の深さを湛へて居る...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...幾重にも陣地を構築して待っていたにも拘(かかわ)らず...
梅崎春生 「日の果て」
...複雑な機械が幾重にも重なりあい...
海野十三 「火星探険」
...赤爛(あかただ)れになっている女の手首の上に幾重にも捲いてやった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...縫い合わせた痕が醜く幾重にも痙攣(ひきつ)って...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...北は洛外に打ちつゞき在家が幾重にも引き廻して商賈(しょうこ)が繁昌いたしており...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...かようなぶしつけなことを幾重にもお詫び申し上げる』との言づてを頼んだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...これは六花平板状の結晶の面に雲粒が幾重にも附着して全体として厚い板になったものである...
中谷宇吉郎 「雪」
...この道以外は人目の関が幾重にもあったはずですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幾重にも囲む美しい花々...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...これはその筒状をした葉鞘が前述のように幾重にも巻き襲(かさ)なって直立した茎の形を偽装しており...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...幾重にも編みたる長き捲毛(かみ)を持てり...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...やがて幾重にもなつた丘の高いところに灰白い修道院の建物が隠見して来た...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...麻布の家は幾重にも抵当に入っているし...
三好十郎 「樹氷」
...上を幾重にも括り...
柳田国男 「故郷七十年」
...幾重にも屈折する道を...
山川方夫 「予感」
...幾重にもおゆるしの程を……」「その詫言(わびごと)はもう遅い...
吉川英治 「剣難女難」
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