...その金切声の中に潜んでいる幾百万の悲惨な人間の声は...
芥川龍之介 「毛利先生」
...幾百年来同じ鯨音(おと)を陸奥(みちのく)の天(そら)に響かせて居る巨鐘の声である...
石川啄木 「葬列」
...幾百本と數知れぬ木柵の頭(かしら)が並んで居る...
石川啄木 「葬列」
...幾百丈の上より幾十丈の渓底まで...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...一日幾百足という規定ではあるが...
大杉栄 「獄中記」
...幾十となく幾百となく踏舞の足跡を次から次へとわれはつけて行った...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...恰も彼の煙の如き星雲が幾百千年の時を經て次第に爛然たる星宿となるが如く...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...幾百万というすべての人類は幸福になるだろう...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...奇妙といえば奇妙である――今を去ること幾百年の昔...
中里介山 「大菩薩峠」
...もし先生の数理的説明に何等かの間違いは無かろうか、幾百万年、整然たる秩序を保って来た天界が、一時に大変化を受ける如き事は無さそうに思わるるが、などと、書信が夕立ちの如く降った...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...幾百尺とも知れぬ底を覗いて居ります...
野村胡堂 「古城の真昼」
...――幾百千人の信徒から集めた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其囲りに幾百人か数え切れない程沢山のお婆さんが坐っています...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...それより以下幾百万の貧民は...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...それはいはば地質學的な幾百萬年の出來事のうちに自己を見失つてしまふであらう...
三木清 「歴史哲學」
...世界幾百の邦土...
三宅花圃 「藪の鶯」
...そうして幾百代の人間の労作の堆積があるのである...
柳宗悦 「工藝の道」
...幾百年ののち、光圀という故人も知らなかったひとが、この碑を作り、そして自分たちがこうして今、それを世に建てる前に、湊川の水で洗っている――もし霊あれば、湊川の水は、かならず正成を再生させるであろう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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