...すると古人の行つたやうに弟子に代作させることも或は幾多の才人を生ずることになるかも知れない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...豊富なる蒹葭堂コレクシヨンは――殊にその万巻の蔵書は当代の学者や芸術家に大いなる幾多の先例を示した...
芥川龍之介 「僻見」
...予の一身を繞る幾多の事情は...
石川啄木 「第十八號室より」
...幾多の川洲(かはす)を現じてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...わが必然の一(いち)といふ係數の後(あと)に幾多の零(れい)がつづく如き無數無限の星影を映さむのみ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...此の東方精神の造型的顕現の特質は幾多の起伏を超えて今新らしくわれわれの未現の世界に於いて再び精神の造型化にあらわれようとしている...
高村光太郎 「ミケランジェロの彫刻写真に題す」
...幾多の人間が私とおなじ過失を繰り返し...
種田山頭火 「旅日記」
...連歌から俳諧への流路には幾多の複雑な曲折があったようである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...旧制に成っている幾多の制度は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...オリヴィエが見た幾多の富裕な教養ある年若い中流人らのうちには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...幾多の紙片が落ちて来るから...
中里介山 「大菩薩峠」
...勿論さうなるまでには彼にとつてのみの秘密である幾多の暗面...
中原中也 「ヂェラルド・ド・ネルヴァル」
...そしてその当時から幾多の学者があってもその目は節穴同然で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...もしこれを言ふ時は胸裡(きょうり)に記憶したる幾多の詩画を取て暗々(あんあん)に比較して言ふのみ...
正岡子規 「俳諧大要」
...また幾多の先輩知友を煩(わずら)わして解決を求めた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...わが国家を攪乱する幾多の模範をみとっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾多の人を不幸な目に会わしたか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...然りと雖も先日来幾多の辛酸(しんさん)と幾多(いくた)の労苦とを甞(な)めたる為め...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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