...僕はこの忌わしい事件のために自分の評判が幾らか危険に曝されていることを考えていたのだ...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...たとひ幾ら成功しようともいくら繁昌しようとも...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...あれでは幾らひいき目に見ても使えません...
太宰治 「二十世紀旗手」
...その私の様子を幾らか気が落ちついてきたとでも思っていたのであろうか...
橘外男 「逗子物語」
...ときには生命に関係する同様で極めて著しい例を幾らでも増やすことができるであろう...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...幾らでも泣けさうな気がする...
牧野信一 「香水の虹」
...謝礼といって幾らも受けるではなし...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...喰はずとも交々(かはる/\)幾らかづゝ菓子を購ツて遺ツた...
三島霜川 「昔の女」
...青竹は十本束(たば)で幾ら幾らになり...
室生犀星 「生涯の垣根」
...それは稀には幾らかの事を知って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...無価値にしてから使用するというようなものが幾らあるか知れぬ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...こんな例はまだまだ幾らも出てくることと思って注意をしている...
柳田国男 「木綿以前の事」
...精神的に幾らか昂奮(こうふん)していた...
山本周五郎 「思い違い物語」
...幾らかずつ儲けて来ること...
山本周五郎 「季節のない街」
...幾ら貴方だってああそうかで済みはなさらないでしょう」客はお民の眼をしずかに見返した...
山本周五郎 「初蕾」
...あるとき払いときまってるんだ」房二郎は財布の中から幾らか出し...
山本周五郎 「へちまの木」
...一人の人物の幾らかの心理と活動とには役には立とうが大部分の人間の役には立たなくなるのである...
「純粋小説論」
...そこを打(ぶ)っ壊せば幾ら木偶(でく)の坊に等しい奉行でも...
吉川英治 「剣難女難」
便利!手書き漢字入力検索