...幾つもあるから後になっては分らない...
江戸川乱歩 「接吻」
...蒙古蔵ならばまだ幾つもある...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...「………お前、どうして表の戸を開けたんだ?」「どうしてッて、鍵で開けたわ」「鍵はこの前、此処へ置いて行ったじゃないか」「鍵なんかあたし、幾つもあるわよ、一つッきりじゃないことよ」その時始めて、彼女の紅い唇が突然微笑を浮かべたかと思うと、媚(こ)びるような、嘲(あざけ)るような眼つきをしました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...書斎にはローマで買って来たという大理石の半身像が幾つもある...
寺田寅彦 「先生への通信」
...方々に幾つもある...
豊島与志雄 「故郷」
...幾つもあるなかで...
豊島与志雄 「新時代の「童話」」
...お関所は幾つもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...根岸に幾つもあるわけはねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...がやがやとなだれこむように帰って来た仲仕たちの中に、寝かされた人間をのせた戸板が、幾つもある...
火野葦平 「花と龍」
...故郷が幾つもあるというのではなく...
柳宗悦 「民藝四十年」
...至って重要なものが幾つもある...
柳田国男 「海上の道」
...七 荘園分立の実例美作には適当な実例が幾つもある...
柳田國男 「地名の研究」
...幾つもある同形の柩の中から...
横光利一 「旅愁」
...設備は巴里(パリイ)に幾つもある舞踏場(パル)と似て居るが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...峡谷(きょうこく)の郷(さと)が幾つもあるそうです...
吉川英治 「江戸三国志」
...幕舎は幾つもあるが...
吉川英治 「私本太平記」
...牧の中には、こんな丘が、幾つもある...
吉川英治 「平の将門」
...まだ傷口の割れている痣(あざ)が幾つもあるのを見つけて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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