...幽霊のような大理石の都ベネチアの上にかけなさい!」第十九夜「わたしはある大きな劇場を見おろしました」と...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...思想の上に何か幽霊のようなものがあって結末があやふやになる...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...ほとんど幽霊のような...
太宰治 「おさん」
...過去の幽霊のような王様の銅像の下を小石を蹴って行く...
谷譲次 「踊る地平線」
...兵隊が行軍している途中からこの歌の魂がピーターパンの幽霊のような姿に移って横にけし飛んだと思うと...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...甲某は何も発表しないがしかしたいそうなえらい学者であるというようなうわさはやはり幽霊のようなものである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...幽霊のような青い色をして並み木の向こうに浮き出してきた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そっと庭の方へと降立(おりた)つ幽霊のような白い物の影...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...備前屋の裏口で幽霊のような女から頼まれた手紙――金の方は包みかけて置きっぱなしで逃げて来たが...
中里介山 「大菩薩峠」
...猶(なお)意識の端に幽霊のような朧気(おぼろげ)な姿となって佇立(たたず)んでいて...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...今日(こんにち)までまだ会った事もない幽霊のようなものを見つめているうちに起った...
夏目漱石 「明暗」
...人間の影にすぎない幽霊のような悽惨な姿で...
久生十蘭 「南極記」
...その幽霊のような悪鬼のような画像を...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...物の化(け)か幽霊のような...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...それから幽霊のような青い顔になって静かに立上ると...
夢野久作 「二重心臓」
...世界は彼らにとって幽霊のようなものだ...
横光利一 「夜の靴」
...みなあのころはあんな幽霊のようなものばかり流行したのよ...
横光利一 「旅愁」
...パリへ戻るとまた袋は幽霊のような何物かで満ち始めているのだった...
横光利一 「旅愁」
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