...花はほんとうに幽邃(ゆうすい)で...
上村松園 「女の話・花の話」
...とても幽邃(ゆうすい)なところでして...
上村松園 「女の話・花の話」
...この湖長さ十四五町、幅三四町、大尻、丸の二湖に比して、更に大に、更に幽邃也...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...こんな幽邃の美には一向に感心しない...
太宰治 「お伽草紙」
...車寄せの大玄関もある幽邃(ゆうすい)な庭園が紫折(しお)り戸(ど)の向うに...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...其の庭園の向ヶ岡の阻崖に面して頗(すこぶる)幽邃(ゆうすい)の趣をなしていたので...
永井荷風 「上野」
...私は実際今日の東京市中にかくも幽邃(ゆうすい)なる森林が残されていようとは夢にも思い及ばなかった...
永井荷風 「日和下駄」
...雲は萬有を幽邃となし...
長塚節 「草津行」
...紫陽花(あじさい)のような幽邃(ゆうすい)な調子があって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「乾隅」が暗く幽邃(ゆうすい)な位置を表象し...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...茗渓(めいけい)は幽邃(ゆうすい)の地だった...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...郵便と云へば一週間に一度の配達より他は享けぬといふ幽邃境であつたから...
牧野信一 「バラルダ物語」
...これは幽邃(ゆうすい)であることを主にしてあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...数日木曾山道の幽邃に厭(あき)し故此に来(きたり)湖面滔漫を遠望して胸中の鬱穢(うつくわい)一時消尽せり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...幽邃の別天地を現わしていた...
山本笑月 「明治世相百話」
...どんな幽邃(ゆうすい)な寺院も...
吉川英治 「新書太閤記」
...かくも幽邃(ゆうすい)な光線と深い冷気のうちに塵(ちり)もとめぬ神秘さをもった花とは違ったように思われた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...幽邃である樣に思はれる...
若山牧水 「酒と歌」
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