...一體幽玄な東洋藝術の趣味は...
會津八一 「趣味の修養」
...和歌はその調べが俳句とは違って幽玄な思想であるように響いて来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...君たちには、まだまだ、この幽玄な、けもの、いや、魚類、いや、」ひどくあわてはじめた...
太宰治 「黄村先生言行録」
...幽玄な構内の地域は昼も猶森閑として...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...何処からともなく幽玄な...
谷崎潤一郎 「少年」
...ひっそりとした隣の部屋から幽玄なピアノの響きが洩れて来た...
谷崎潤一郎 「少年」
...凡てに原始的な幽玄な趣きがある...
豊島与志雄 「蓮」
...いかに幽玄なるものぞ!ダンテはかつて地獄の門に出会い...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...宗教的にはなかなか以て神秘幽玄なる見方もあるに相違ございませんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれども自分のとても近寄れない幽玄な所へ姿を隠して...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...「交響的練習曲(作品一三)」は一つの主題と九つの変奏曲と一つの終曲から成る幽玄な曲でこの優麗さを私は愛する...
野村胡堂 「楽聖物語」
...笑わなくとも片えくぼの寄る豊かな頬――この女の魅力は全くこの世のものとも思えぬ幽玄なものでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老年の幽玄な心境がある...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...青銅の鶴は夜目にも白い幽玄な水の穂をキラキラと夜空に噴き上げる...
久生十蘭 「魔都」
...しかして古雅幽玄なる消極的美の弊害は一種の厭味(いやみ)を生じ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...薬草の精髄・すなわちその幽玄な特質・の中にあるので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...さういふ幽玄な學問から神を觀るならば...
吉川英治 「折々の記」
...幽玄な幻像を結晶させることにではなく...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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