...世間が『書生気質』や『妹と背鏡』や『小説神髄』を感嘆する幼稚さを呆(あき)れると同時に...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...これで見ても中学生である当時の私の幼稚さ加減が判るようだが...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...さうした色の濃いものでなければ満足が出来ない幼稚さを示してはゐないか...
田山録弥 「孤独と法身」
...文化の繁栄と考えていいのか文化の衰亡又は幼稚さと考えていいのか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...大きくでぶでぶ太ってる俳優らの醜怪な様子、二列に並んでるどこから見ても無格好な合唱団、所作の幼稚さ、喚(わめ)いて充血してる顔付、毛の乱れてる鬘(かつら)、テナー歌手の高い靴(くつ)の踵(かかと)、種々な顔料で顔を彩色してるその恋女の粉飾、そういうものをも、子供の鋭い眼は見落としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...才能と幼稚さとを共にそなえてる彼女に驚いた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼はかえってその幼稚さのために...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...幼稚さといふ點では何時迄も子供なのであつて...
中島敦 「かめれおん日記」
...自分のその幼稚さを分つたらしいから...
中原中也 「我が生活」
...多少の幼稚さをまじえ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...その幼稚さ昔よりひどく...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「一連の非プロレタリア的作品」を書いた当時のわたし自身の政治的な幼稚さはよくわかる...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...何ということなしにこうした幼稚さが御簾(みす)の外まで来る家司(けいし)や侍たちにも知れてきて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...たよりない御幼稚さがおかわいそうで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なんという御幼稚さだろうと思って命婦はいたましく宮をながめていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...黄金づくめの茶室や茶器を誇ったほどの幼稚さがあった...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それに窺(うかが)われる知性の幼稚さは...
吉川英治 「私本太平記」
...当時の航海術の幼稚さであった...
和辻哲郎 「鎖国」
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