...彼女は幻像を見ているようだ...
...幻像のような夢を見た...
...あの映画は幻像の世界を描いている...
...幻像に惑わされることなく現実を見よう...
...幻像を作り出す能力に長けた彼女はアーティストとして成功した...
...その追憶の幻像を透して...
寺田寅彦 「柿の種」
...これが昔おろした子供の亡魂の幻像であったというのである...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...いつか一度ぐらいひょっとそんな事を考えてそれきり忘れていたのが夢という現象の不思議な機巧によって忘却の闇(やみ)の奥から幻像の映写幕の上に引き出されたのではないか...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...かえって二十年前の現実が四十年前の幻像の中に溶け込むようにも思われるのである...
寺田寅彦 「青衣童女像」
...歌う人の巧拙はどうであってもそんな事にかまわず私の胸の中には美しい「子供の世界」の幻像が描かれた...
寺田寅彦 「蓄音機」
...けれどその幻像をとらえようとすると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その幻像から来る自己陶酔を楽しむことができるようになった竜之助は...
中里介山 「大菩薩峠」
...そういうものが皆この幻像に籠められているからである...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...諸君は現実の痛みと喜びとが幻像となつて...
野口米次郎 「能楽論」
...ある花やかにしてふしぎなる情緒の幻像にあざむかれ...
萩原朔太郎 「青猫」
...そして人間の魂の奥底にも銀いろの幻像(まぼろし)が際限もなく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...雲往きて桜の上に塔描けよ恋しき国を俤に見んこれも若い娘の好んで描く幻像あこがれを歌つたものらしく何のこともないが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...急に頭を擡(もた)ぐるとたちまち幻像は消え失せたが跡に依然何か舞うて居る...
南方熊楠 「十二支考」
...母と源次郎の幻像はなかなかはなれず...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...いま見えた人物の幻像を...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「葉子の幻像」であったのだ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...これはまず第一に浄土における諸仏の幻像の描写である...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...明らかな幻像をみずからの眼によって見た人であろう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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