...肝臓が相当いかれているようだね」「そうですか」丹尾は平気な顔で答えた...
梅崎春生 「幻化」
...悟りきった人のように平気な顔で...
海野十三 「火星兵団」
...博士は、平気な顔で、ちょっと自分の尻をがさがさとかいただけであった...
海野十三 「大使館の始末機関」
...彼は平気な顔で「何を証拠にそんなことをおっしゃるのです」と云い返す丈けの自信はある...
江戸川乱歩 「心理試験」
...平気な顔で冗談を云ったり...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...男は平気な顔で「あいてるでしょう...
夏目漱石 「三四郎」
...子供も舐めます」「いくら舐めたって五六円くらいなものだ」と主人は平気な顔で鼻毛を一本一本丁寧に原稿紙の上へ植付ける...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...平気な顔で通りこしていけばいいんだ...
新美南吉 「いぼ」
...木津さんには悪いけど……平気な顔でおし通すつもりなら...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...二宮の先妻の子で、死んだ香世子には継娘にあたるのだが、柚子が美しすぎる継母を憎んでいるように、香世子のほうでも、醜い片意地な娘を好きになれないようで、誰かと柚子の話をするときは、平気な顔で、うちの鬼っ子がという...
久生十蘭 「雲の小径」
...よろしいと返事してやった」「平気な顔で...
久生十蘭 「春雪」
...そこから塀へ取りつけば庭の土の上に少しも足跡をつけずに「すず本」を抜け出すことが出来る」と平気な顔でこんなことをいう...
久生十蘭 「魔都」
...いっこう平気な顔で「ほとほとに(女洞の掛言葉)舟は渚に揺(ゆる)るなり...
久生十蘭 「無月物語」
...女はそれを平気な顔で眺め...
室生犀星 「童子」
...盗坊(どろぼう)は平気な顔で絞首台へ連れて行かれる...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...石松なんか居るもんか」と平気な顔です...
山中貞雄 「森の石松」
...お琴は平気な顔で...
山本周五郎 「季節のない街」
...あんた知らないの」とおとよは平気な顔で云った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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