...大井は一向(いっこう)平気な顔で...
芥川龍之介 「路上」
...けれどやがて、何を、何う云つても、平気な顔で、聞いてゐるのかゐないのか分らないやうな谷の態度に、何の手ごたへも感じなくなつた母親は、とう/\終りには、独り言のやうな調子から涙声になつて、黙つてしまつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...その翌晩平気な顔をして煙草の火を借りに出て来られるものか来られないものか...
海野十三 「奇賊悲願」
...平気な顔で身動きの出来ない友達に狙(ねら)ひをつけた...
薄田泣菫 「茶話」
...平気な顔をして御父君に対し...
太宰治 「右大臣実朝」
...黄いろな服の男は平気な顔をして動かない...
田中貢太郎 「賭博の負債」
...すっかり拭き取って平気な顔をしているから...
中里介山 「大菩薩峠」
...平気な顔をして並んでいたことである...
中谷宇吉郎 「老齢学」
...今更平気な顔をして...
夏目漱石 「それから」
...二十五比田は平気な顔をして本を読んでいた...
夏目漱石 「道草」
...その紳士がいかに平気な顔をして得意であるか...
夏目漱石 「倫敦消息」
...もっとも行きたくない処へは行かぬが、志す方角へは東西南北の差別は入らぬ、平気な顔をして、のそのそと参る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...僕はまだ御飯をいただかないんですがね」と平気な顔をして聞きもせぬ事を吹聴(ふいちょう)する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...平気な顔で通りこしていけばいいんだ...
新美南吉 「いぼ」
...平気な顔で言った...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...平気な顔をしている...
森鴎外 「鶏」
...平気な顔をして一日中その樹の下を飛びまわって...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...彼はニヤリと笑って平気な顔で...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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