...鶴吉が行つて見ると姉の家の三畳に床を取つてお末が案外平気な顔をして...
有島武郎 「お末の死」
...矢部は平気な顔をしながらすぐさま所要の答えを出してしまった...
有島武郎 「親子」
...怠け出したら一日主婦(おかみ)に怒鳴られ通しでも平気なもんだ...
石川啄木 「菊池君」
...貧乏人の娘が汚ない扮装(なり)をして怯(お)めず臆せず平気な顔をしているのを虚栄に俘(とら)われない天真爛漫と解釈したり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...平気なものだつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...毎日四度ずつ調べに行っても平気な顔で帰って来るので...
太宰治 「新釈諸国噺」
...代助は平気な顔(かほ)で聞いて見た...
夏目漱石 「それから」
...案内は平気な顔をして...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...平気な顔をしていると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こんな特別な日に平気な顔でいられるというのは」平気な顔ってどんな顔のことか知らないけど...
久生十蘭 「だいこん」
...そこから塀へ取りつけば庭の土の上に少しも足跡をつけずに「すず本」を抜け出すことが出来る」と平気な顔でこんなことをいう...
久生十蘭 「魔都」
...「これがどうしたの?」と平気な顔...
二葉亭四迷 「浮雲」
...道々も故意(わざ)と平気な顔をして...
二葉亭四迷 「平凡」
...顔が赤くなりさうになりましたが平気な顔をして...
村山籌子 「お猫さん」
...「先生」は平気な...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...若い娘の命をとる事もまっしろな張のある体をめちゃめちゃにする事でも平気なかおでやってのける力をもった刀でさえ錦の袋に入った大店の御娘子と云うなよやかな袋に包まれて末喜の様な心もその厚い地布のかげにはひそんで何十年の昔から死に変り生きかわりした美くしい男女の夢から生れた様なあでやかさばかりを輝かせて育った娘の名はお龍と云う...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...「なんだ、平気なのか...
山川方夫 「その一年」
...それを清さんは平気な顔で...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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