...車夫はろくに見知りもないものに大金を渡して平気でいる女の顔を今さらのようにきょときょとと見やりながら空俥(からぐるま)を引いて立ち去った...
有島武郎 「或る女」
...さもなくばこんな風で平気でいる訳が無い...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...彼女たちは別に中毒者らしい顔もしないで平気でいるのは...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...ただ一つおばさんを安心させたのは――フョードル・チモフェーイチが平気でいることだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...警察のやかましいぐらい平気でいるかと思ったら...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...ほとんど平気でいることができた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...平気でいるのは少しおかしいと思いました...
夏目漱石 「行人」
...けれどもだれも気がつかない、平気でいる...
夏目漱石 「三四郎」
...長い間闘牛を見慣れた人間たちが血を見ても平気でいる心境がよくわかるように思われた...
野上豊一郎 「闘牛」
...もしみんなが平気でいるならば...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...パリの真中に〈凱旋門〉……ああいう人間憎悪の象徴を残して平気でいる西欧文明の正体を見届けて愛想をつかした...
久生十蘭 「だいこん」
...栗の字を日本のクリへ適応して平気でいるが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...殊に俳人などは旧株を墨守して移ることを知らない迂遠を演じて平気でいるのは世の中の進歩を悟らぬものだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...履物はくのを忘れて平気でいるのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私は存外平気でいるのです...
森鴎外 「Resignation の説」
...諏訪 (早口にたて続けに云う)妾が、あなたに今迄よくしてあげたのも、今あなたが、そんな後先(あとさき)見(み)ずな莫迦なことを被仰った後で、平気でいるのも、つまり妾があなたを相手にしてない証拠だと思って下さいよ...
森本薫 「華々しき一族」
...敵を正視するに堪えないが病気に対しては平気でいる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分を丸出しにして平気でいることには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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