...椅子から出ようともしないで、平気でいる...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...その間の矛盾には気にとめずに平気でいる...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...どういう訳かと番頭を詰問すると番頭は前のような弁解で案外平気でいる...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...宴会だの観劇だのと云う衆人環視の場所へ姿を曝(さら)して平気でいるとは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...日に当てても平気でいる...
寺田寅彦 「嵐」
...古来の屋根の一型式に従ってこけら葺(ぶき)の上に石ころを並べたのは案外平気でいるそのすぐ隣に...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...殆んど政治理論を無視して了って平気でいるのがその特色とさえなっている...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...姐さんが平気でいるのが...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...御叔父から聞いても平気でいるのかも知れないわね」「そうさ...
夏目漱石 「虞美人草」
...食われても平気でいるに違ない...
夏目漱石 「坑夫」
...母は父が庭へ出たり背戸(せど)へ下りたりする元気を見ている間だけは平気でいるくせに...
夏目漱石 「こころ」
...事件を想像して好加減(いいかげん)な事を並べて平気でいるよりも遥(はるか)に熱心な御研究であります...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...君は乙(おつ)に高くとまって平気でいるじゃないか...
夏目漱石 「明暗」
...いよいよ百日紅が散って一輪の花もなくなっても当人平気でいるから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...パリの真中に〈凱旋門〉……ああいう人間憎悪の象徴を残して平気でいる西欧文明の正体を見届けて愛想をつかした...
久生十蘭 「だいこん」
...書画や骨董(こっとう)の鑑定に長じて千年以前の物も立(たち)どころに真偽を弁ずると威張(いば)る人が毎日上海玉子(しゃんはいたまご)の腐りかかったのを食べさせられても平気でいる世中(よのなか)だもの...
村井弦斎 「食道楽」
...他人の犠牲においてであろうと平気でいる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...……電話交換局に市役所の仕事を押し付けて平気でいることだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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