...車夫はろくに見知りもないものに大金を渡して平気でいる女の顔を今さらのようにきょときょとと見やりながら空俥(からぐるま)を引いて立ち去った...
有島武郎 「或る女」
...こんなに激しく叩きつけられても平気でいる程...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...向こうは平気でいるのです...
海野十三 「怪塔王」
...椅子から出ようともしないで、平気でいる...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...その間の矛盾には気にとめずに平気でいる...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...ただ一つおばさんを安心させたのは――フョードル・チモフェーイチが平気でいることだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「カシタンカ」
...古来の屋根の一型式に従ってこけら葺(ぶき)の上に石ころを並べたのは案外平気でいるそのすぐ隣に...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...姐さんが平気でいるのが...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...やさしい声で口をきき何事にも平気でいるこの愛敬者を相手には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それでも、みなさん、平気でいるから、おかしいわ...
豊島与志雄 「旅だち」
...独り君江に限らず世間の若い女が五十六十の老人に身を寄せて平気でいるのは...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...平気でいるところをみると...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...姉をこういう地位に立たせて平気でいる比田は...
夏目漱石 「道草」
...君は乙(おつ)に高くとまって平気でいるじゃないか...
夏目漱石 「明暗」
...なにごともなかったように平気でいるのである...
新美南吉 「川」
...一向平気でいるようなことになります...
羽仁もと子 「女中訓」
...栗の字を日本のクリへ適応して平気でいるが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...自分自身をああもいろいろに判断して平気でいる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
便利!手書き漢字入力検索