...車夫はろくに見知りもないものに大金を渡して平気でいる女の顔を今さらのようにきょときょとと見やりながら空俥(からぐるま)を引いて立ち去った...
有島武郎 「或る女」
...彼女たちは別に中毒者らしい顔もしないで平気でいるのは...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...彼は果して心理試験に対して平気でいることが出来るでしょうか...
江戸川乱歩 「心理試験」
...ひとつき風呂(ふろ)へ行かなくても平気でいる...
太宰治 「新釈諸国噺」
...」と平気でいるんです...
豊島与志雄 「香奠」
...それでも、みなさん、平気でいるから、おかしいわ...
豊島与志雄 「旅だち」
...幸と不幸との賭事(かけごと)の中で局外者のように平気でいる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...母は父が庭へ出たり背戸(せど)へ下りたりする元気を見ている間だけは平気でいるくせに...
夏目漱石 「こころ」
...そうしなければ社会の悪を自(みずか)ら醸造(じょうぞう)して平気でいる事がある...
夏目漱石 「野分」
...平気でいるんですとさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...しからばとて国が仆(たお)れても自分の炉辺(ろへん)に差支(さしつか)えなければ平気でいるかというとそうでない...
新渡戸稲造 「自警録」
...一向平気でいるようなことになります...
羽仁もと子 「女中訓」
...気味が悪いだろうと思われるような汚れた枕紙に頭をのせて平気でいるのです」「ちょっとお訊ねしますが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...殊に俳人などは旧株を墨守して移ることを知らない迂遠を演じて平気でいるのは世の中の進歩を悟らぬものだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...どんなにその一面に不正確なまま平気でいる悪習をもっているでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これこのとおりおれは平気でいるぞ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分を丸出しにして平気でいることには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾十日でも平気でいる習慣の良人である...
吉川英治 「新書太閤記」
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