...漱石氏の心はよほど平らかになった模様であった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...心平らかでないものが...
豊島与志雄 「小説集「山吹の花」後記」
...平聲と云ふのは平らかな聲...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...南人もし塩を送らざれば北塩を以て君に供せん――といって価(あたい)を平らかにして信玄の国へ塩を売らしめたというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ弁信の答弁ぶりに平らかではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれは最初から宗家に平らかならざることがあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...その間から千辛万苦して天下を平らかにする――勢い兵馬を強からしめねばならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...動揺した湖面が平らかになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...袋の中はいつ見ても油を注(さ)したと思われるほど平らかである...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...はなはだ平らかでない調子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そしておれは平らかな心で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...平らかならぬ二人が...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...どの手紙も何だか平らかでない感情の波の上でかかれているような気で思いかえされ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして前方の平らかなひろがりの調子...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...頂上はいくぶん平らかに見え...
吉川英治 「三国志」
...そこの平らかな岩盤を酒の場として...
吉川英治 「新・水滸伝」
...それを過ぎてやゝ平らかな林の中を通つてゐると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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