...平らかなりえない心持ちの動くべきではないか」と片山氏はあるところで言っている...
有島武郎 「片信」
...さいわいに海は畳のように平らかで...
海野十三 「太平洋魔城」
...路平らかなるかと思へば...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...春水溶々として平らかなり...
大町桂月 「水戸觀梅」
...地面は平らかにして美しい小石や砂がまいてあった...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...夫人の胸中も自ずから平らかなるを得たようである...
寺田寅彦 「ゴルフ随行記」
...南人もし塩を送らざれば北塩を以て君に供せん――といって価(あたい)を平らかにして信玄の国へ塩を売らしめたというのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれは最初から宗家に平らかならざることがあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...錯落(さくらく)と平らかに敷き詰めたる径(こみち)に落つる足音は...
夏目漱石 「虞美人草」
...どうも」老爺さん甚(はなは)だ平らかじゃありませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次の調子があんまり平らかなので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...はなはだ平らかでない調子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...例へば静かに平らかに鏡のやうに澄み切つた水面の上に投げられた一箇の石のやうなもので...
堀口九萬一 「東西ほくろ考」
...そしておれは平らかな心で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...少なからず平らかでなかつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...そして前方の平らかなひろがりの調子...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...城外の東に平らかな田野がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...それを過ぎてやや平らかな林の中を通っていると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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