...さっき恐竜がはいあがっていた平らな一つの岩の上であった...
海野十三 「恐竜島」
...すっかり御馳走を平らげちゃいましたよ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...心のうちでは一概にうすっぺら扱いされるのに平らかでないものがあった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...「なにそれをみんな平らげても構わんからね...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...少しく平らな尾根に出る...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...枡(ます)にきれいにはかられた麦のようにその縁と平らになっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかも何が癪(しゃく)に障(さわ)るんだか訳が分らないでいてはなはだ不平らしい小六と比較すると...
夏目漱石 「門」
...不平らしく長(なんが)い顎をブルンと撫(な)で廻します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平らかならざる色です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甚(はなは)だ平らかでない樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だが、Kは男をこう身近かにながめると――そりは少しばかり前方へ進んでいたからだ――この腰のかがんだ、いわば虐待されている姿、赤い、疲れた、痩せこけた顔、一方は平らで、一方は落ちくぼんだ、なんとなく不ぞろいな両頬、二、三本のまばらな歯だけが残っている、もの問いたげにぽかんと開けた口、そうしたすべてを身近かにながめると、Kはさっきは悪意からいったことを、今度は同情の気持からくり返さないではいられなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...池の底は平らな鏡なので...
久生十蘭 「泡沫の記」
...下女ども種々の物を供えくれるをことごとく平らげ...
南方熊楠 「十二支考」
...その黒い平らな頂上は...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...秋海棠(しゅうかいどう)が敷居と平らに育った...
森鴎外 「カズイスチカ」
...自然がわれわれのために造ってくれた美しい平らかな道から我々をそれさせる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...嶺ながら概(おおむ)ね平らだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...常に箒目(ほうきめ)のたててある平らかな庭土と...
吉川英治 「新書太閤記」
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