...盲は無言で緩(ゆっ)くり緩(ゆっ)くりそれを平らげた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...いかにも緑平らしい句集だ...
種田山頭火 「旅日記」
...それは先づ此方の心に一条(すぢ)の滑かな平らな路が出来て...
田山録弥 「百合子」
...すすめられる料理を片っぱしから機械的に平らげ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...平らかな前途が見出されるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...平らかなることを得ませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...牡鹿半島は一望晴朗としてテーブルへ掛けた絨布の如く平らかで且つ青い海の上に低く長く連つて其先端にとがつた金華山が聳えて見える...
長塚節 「旅の日記」
...トムに平らに積んだら...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...不相変(あいかわらず)少しも不平らしい言葉も出さず私を迎えました...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...路の片側にはやや平らかなる土地ありて...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...木の切株の平らなるに御座を拂ひて此處にお休みなされよと言へば...
一葉 「暗夜」
...船底が平らで出力が弱く...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...吹雪は原野の面を磨いて一枚の鏡のようにまッ平らにした...
本庄陸男 「石狩川」
...頭頂部が台のやうに平らで...
牧野信一 「円卓子での話」
...平らな海岸が浮きあがってきた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...ビフテキを二皿も三皿も平らげるということを聞いた...
宮城道雄 「声と食物」
...もうもとの通りに平らになっていた...
森鴎外 「阿部一族」
...いじって見れば平らなようである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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