...それも平たい頭に...
芥川龍之介 「将軍」
...平たい丸い塊にするが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...美味い物を食ふと見えて平たい顔の血色がよい...
石川啄木 「漂泊」
...一つの平たい石が...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...細かな平たい砂地で...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...数段高く矩形(くけい)に盛り上げた芝生の上に平たい石を飾ってあるのもあれば...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...その模型は庭の躑躅(ツツジ)の蔭の平たい石の上に置かれてゐた...
中原中也 「一つの境涯」
...彼には世間が平たい複雑な色分(いろわけ)の如くに見えた...
夏目漱石 「それから」
...ほとんど平たい幅をもっていない...
夏目漱石 「明暗」
...それは平たい星形の糸巻のように見えるし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「家長の心配」
...それに大きな平たいビスケットを二枚...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...小鼻の広い平たい鼻...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...平たい冷たいものに変りました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...こう、正面が四角くって、平たい板のさ、海のいろをした舟艇でさ、A3とかなんとか、そこだけは白くはっきりと字が書かれている、あれが猛烈なスピードで接岸したり待避したり、江ノ島のみえる海でぐるぐるまっ白な波を蹴たてて演習をやってるんだってよ...
山川方夫 「その一年」
...平たい胸にもこっちりとした二つのふくらみが見える...
山本周五郎 「お繁」
...むかし先代の五平老が愛宕山の谷から酒一升で運ばせたといふ平たい石も一つある...
吉川英治 「折々の記」
...山吹の黄に染まった平たい石にこしをおろした...
吉川英治 「私本太平記」
...果物の皮の落ち散っている様な平たい蛙である...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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