...七 多くの平たい皿...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...平たい半切(はんぎり)に心太(ところてん)も入れられてあった...
田山花袋 「田舎教師」
...それでまずこの境界線のはえぎわを整理した後に平たい面積に掛かるほうが利口らしく思われた...
寺田寅彦 「芝刈り」
...そしてすみの平たい岩の上に大きな竜舌蘭(りゅうぜつらん)の鉢が乗っている...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...平たい頬(ほお)...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...吉村は平たい小石を拾って...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...平たい石には今もその忠魂塔の鉄銹があるやうに...
中原中也 「一つの境涯」
...これは赤と黒と両面に塗り分けた碁石(ごいし)のような丸く平たいものをいくつか持って...
夏目漱石 「行人」
...平たいものが見える...
夏目漱石 「それから」
...それは平たい星形の糸巻のように見えるし...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「家長の心配」
...衣装のポケットから平たい紙束を見つけた時だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...下流にむけて二つの平たい石を二人の上に載せて...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「約束」
...はなはだしきは一鉢の平たい土器に...
柳田国男 「雪国の春」
...すぐおでこに平たいものをおしつけられたみたいに...
山川方夫 「演技の果て」
...平たい胸にもこっちりとした二つのふくらみが見える...
山本周五郎 「お繁」
...よく見ると垢抜けがしている……というのが最も平たい言葉であろう...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...むかし先代の五平老が愛宕山の谷から酒一升で運ばせたといふ平たい石も一つある...
吉川英治 「折々の記」
...ずっと下の渓流のふちに平たい巌(いわ)を選んで...
吉川英治 「親鸞」
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