...其人の血管を吸ひ干す事にした方がいゝのだわ...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...飮み干すと又注いで呉れた...
高濱虚子 「横山」
...この辺の人気(じんき)は荒し海苔(のり)を干す一月二十二日 物芽会...
高浜虚子 「六百句」
...晴れた日には庭一面におしめやシャツのような物を干す...
寺田寅彦 「イタリア人」
...元彦は二三杯飲み干すと櫓を取って...
豊島与志雄 「渡舟場」
...出汐まつ舟の灯や春の雨 凌霜佗住や足袋干すほどの春日影 凌霜四月廿一日...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
......
永井荷風 「自選 荷風百句」
...裸虫(はだかむし)の甲羅(こうら)を干すという日和(ひより)も日曜ではないので...
永井荷風 「雪解」
...途に遙に小爆布をのぞむ多度山の櫟がしたに刈る草の秣が瀧はよらで過ぎゆく養老公園落葉せるさくらがもとの青芝に一むら淋し白萩の花養老の瀧白栲の瀧浴衣掛けて干す樹々の櫻は紅葉散るかも瀧の邊の槭(もみぢ)の青葉ぬれ青葉しぶきをいたみ散りにけるかも十七日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...郷に入り鬼怒川を過ぐ異郷もあまた見しかど鬼怒川の嫁菜が花はいや珍らしきわせ刈ると稻の濡莖ならべ干す堤の草に赤き茨の實我がいへにかへりてめづらしき蝦夷の唐茄子蔓ながらとらずとぞおきし母の我がため唐茄子は廣葉もむなし雜草(あらぐさ)の蚊帳釣草も末枯にして明治三十九年鬼怒沼の歌上脚にカルサン...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...平潟に來てはじめて晴天なり天水のよりあひの外に雲收り拭へる海を來る松魚船白帆干す入江の磯に松魚船いま漕ぎかへる水夫の呼び聲きららかに磯の松魚の入日さしかゞやくなべに人立ち騷ぐ十日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...東宝の映画は又俺を干すし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
......
正岡子規 「俳諧大要」
...胸の動悸の激しさ! いきざしの荒々しさ!「おお、咽喉がかわいて、干(ひ)ついてしまうようじゃ」と、浪路はやがて、又も、銀の杯に、甘い酒を充たして、一つを雪之丞の手に持たせ、「固めの杯――そなたも、一どきに飲んで――」雪之丞、胸苦しさを、やっとおさえて、その杯を干す...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ぐつと一息にコツプを干すと...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...サヤにかけて干すのは...
三好十郎 「樹氷」
...雨天ならば火気にて遠方より干すべし...
村井弦斎 「食道楽」
...こんな日に干すのでもあるまい...
森鴎外 「鶏」
便利!手書き漢字入力検索