...63大きい常磐木(ときわぎ)の下にあるベンチ...
芥川龍之介 「浅草公園」
...常磐木以外の木はすべて葉を失った裸木ですが...
石川欣一 「山を思う」
...植込の常磐木(ときわぎ)の影もあらわな...
泉鏡花 「怨霊借用」
...今までは蕭条(しょうじょう)として常磐木(ときわぎ)のほかの万木千草はことごとく枯れ果てたかと思われていた中に...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...常磐木が芽を出すさまも何となく心を惹く...
田山花袋 「新茶のかおり」
...可也(かなり)の距離から来る煤煙に汚れた常磐木(ときわぎ)の枝葉を払いなどしていたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...常磐木の木影深い表庭を好むようになった...
豊島与志雄 「子を奪う」
...午後常磐木倶楽部訪諏商店浮世絵売立会に赴き巨川一枚...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...常磐木(ときはぎ)にてその葉は黐木(もち)に似たり...
永井荷風 「来青花」
...それから常磐木の木立へはひるとざあ/\と落ち來る水が所狹く湛へて居る...
長塚節 「松蟲草」
...眼に入るものは青い麦畠(むぎばたけ)と青い大根畠と常磐木(ときわぎ)の中に赤や黄や褐色を雑多に交ぜた森の色であった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...松は千代も変らぬ常磐木でして新春にまずその色を愛(めで)たものです...
牧野富太郎 「植物記」
...今頃東京の郊外へ出て見ると無論そこここに常磐木の林もあるがまた水流の附近などには蕭条たる枯林が連続している...
牧野富太郎 「植物記」
...松の落葉の如き常磐木(ときわぎ)の落葉は総て夏季に属す...
正岡子規 「俳諧大要」
...よい形をした常磐木(ときわぎ)にまとった蔦(つた)の紅葉だけがまだ残った紅(あか)さであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...常磐木の十(と)もと二十(はた)もと...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...(昭和二十六年十一月)折々(おりおり)ぐさ第五巻「常磐木の巻」は...
吉川英治 「随筆 新平家」
...そして森なかの常磐木にからんで枝垂れてゐる通蔓草(あけび)の花がいま盛りである...
若山牧水 「家のめぐり」
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