...」しかし女は古帷子(ふるかたびら)の襟を心もち顋(あご)に抑(おさ)えたなり...
芥川龍之介 「おしの」
...今度は古湯帷子(ゆかた)の懐から...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...青い帷(かあてん)は惰(だる)そうに垂れて...
田中貢太郎 「水魔」
...顔が向いていた方の帷幄なのだ...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...あの薄黒い経帷子の背後では...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...それが帷子(かたびら)でこすれでもすると背中一面が強い意識の対象になったり...
寺田寅彦 「自由画稿」
...帷幄の智能だから...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...金網が帷(とばり)の代わりになっていたのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お静さん構わないで下さい」帷子(かたびら)の涼しい着こなし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あたしが今日貴方に貸したものを、貴方が返せないなんてことあるかしら? 昔は貴婦人達が騎乗槍試合に彼女達の名誉をかけて戦いに行く騎士達に、甲冑、剣、兜、鎖帷子、馬を与えたんじゃなかったかしら? さあそれで! ウージェーヌ、あたしが貴方に差し出しているものは現代の武器よ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...……古帷子をきて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...聚徒垂絳帷」と云つてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...巴里(パリイ)の霧の中の珊瑚紅(さんごこう)の日が一点わたしの書斎の帷(とばり)に浮(うか)び...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...正成(まさしげ)の帷幕(いばく)に参じ...
吉川英治 「剣の四君子」
...郭嘉もまた曹操が信頼している帷幕(いばく)のひとりである...
吉川英治 「三国志」
...それとも慾心はただ自己の繁栄に止まっている程度でありましょうか」「さあ? ……どうであろう」「彼の帷幕(いばく)ではいま...
吉川英治 「三国志」
...帷幄(いあく)としていることだった...
吉川英治 「私本太平記」
...帷幕(いばく)のうちの光秀は...
吉川英治 「新書太閤記」
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