...その乗り心地のよさというものは!帷(とばり)を絞り上げた轎の中はかなりに広々として向い側とこちら側とに...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...経帷子(きょうかたびら)に数珠(じゅず)を手にした死装束の母が...
橘外男 「仁王門」
...そこの牀(こしかけ)や帷(とばり)などは何という名の物であるか解らないが...
田中貢太郎 「嬌娜」
...帷幄を引いたその人間ならぬ訪客と面と面を突き合せた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...すべて垂帷(とばり)で隠してありました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...それにしてもそれは一體誰なのだらうか?さうやつてその窓帷のかげにそつと隱れてゐるのは...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...窓帷をもたげながら一人の女が立つてゐる...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...窓帷(カーテン)をあけて...
牧野信一 「香水の虹」
...いつもになく改まって丸帯に帷子(かたびら)を着て...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...古帷子(ふるかたびら)に袴(はかま)を穿(は)いた...
森鴎外 「蛇」
...甲斐は生麻(きあさ)の帷子(かたびら)の着ながしに...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いとも輝かしき台(うてな)の新しき帷(とばり)を...
與謝野寛 「失楽」
...帷幕(いばく)のうちから...
吉川英治 「三国志」
...それとも慾心はただ自己の繁栄に止まっている程度でありましょうか」「さあ? ……どうであろう」「彼の帷幕(いばく)ではいま...
吉川英治 「三国志」
...――しかし曹操の直書か否か、その書簡から先に示せといえ」と、周瑜は、帷幕にあって、それを待っていた...
吉川英治 「三国志」
...そして呉の帷幕に招き入れたいと...
吉川英治 「三国志」
...武士の陣中生活は平常のことですから」と相かわらず帷幕(いばく)に務めて...
吉川英治 「新書太閤記」
...やがて将監が帷幕(いばく)に伺候し...
吉川英治 「新書太閤記」
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