...このたび鎌倉の風雲急なる由を聞いてどさくさまぎれに帰参なされて...
太宰治 「右大臣実朝」
...帰参する外にないぞ...
直木三十五 「南国太平記」
...再び帰参(きさん)して考え出した...
夏目漱石 「草枕」
...故主に帰参のお願いするはずで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...有峰杉之助はもう帰参の望みなどはなかったのかも知れませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...帰参(きさん)が叶(かな)ったんですが――ありゃあ...
長谷川時雨 「市川九女八」
...急に帰参が叶ったので...
長谷川時雨 「市川九女八」
...そこで三年もすごせば勘当息子の帰参が叶うという約束のもとに行ったのだ...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...未だに実家への帰参が許されないで閉口してゐる...
牧野信一 「スプリングコート」
...森枳園が阿部家に帰参することを許された...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...主家に帰参の日のあることを祈願しておりましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...きっと帰参いたしますゆえ...
吉川英治 「三国志」
...「ござります――それは裾野(すその)よりご帰参の上部(かんべ)どのが...
吉川英治 「神州天馬侠」
...伊那丸(いなまる)を味方につけ、甲駿(こうすん)へ根を張らんとしてながらくでていた八風斎(はっぷうさい)、それが不首尾(ふしゅび)で、帰参後も、めッたに顔をみせぬと思うていたら、すでに、秀吉袋攻めの奇陣を策(さく)しておったのか、どれ、一見(けん)いたそう」と、勝家(かついえ)はことごとくきげんをなおして、徳山則秀(とくやまのりひで)の取りだした書類や図面に目をとおし、また時折にはなにか小声でヒソヒソと密謀(みつぼう)をささやいていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...御帰参はかないましたか」「かのうた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その信義を裏切り、全藩の危急を見すて、ただおのれ一個の安全だけを考えて生き長らえて来たもの――そのような人物を、再度、帰参させては、他の者どもが、侍奉公がいやになりましょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...父の丹左が城下に帰参したばかりでもあるし――元来うるさい山郷士の一族などと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...家康の許へ帰参したのは...
和辻哲郎 「鎖国」
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