...と逃出すがごとく帰りしなに...
泉鏡花 「婦系図」
...するとお前(めえ)その支那人を介抱して送り届けて帰りしなに...
泉鏡花 「海城発電」
...するとお前その支那人(チャン)を介抱して送り届けて帰りしなに...
泉鏡花 「海城発電」
...吉兵エさんも帰りしなには...
伊藤左千夫 「姪子」
...帰りしなに電話をかけてビイルとそれから何か料理を此所へすぐに届けさせてくれよ...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...帰りしなに握手をした...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...帰りしなに固パンのところに立寄って...
太宰治 「パンドラの匣」
...妙子は、とうとう逃げ廻って最後の日まで本家へ顔を出さずにいて、漸(ようや)く出立の間際(まぎわ)に駅頭へ駈(か)けつけ、混雑に紛れて義兄にも姉にも簡単な挨拶をしただけであったが、帰りしなに、プラットフォームから改札口へ歩いて行く途中で、「えらい失礼ですけど、あんさん蒔岡はんの娘(とう)ちゃんでっか」と、うしろから呼びかけられて、振り返って見ると、それは舞の名手として有名な新町のお栄と云う老妓であった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ただ妙子の帰りしなに...
谷崎潤一郎 「細雪」
...帰りしなに雪子が病室の外へ送って来た隙(すき)を捉(とら)えて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...で、ようよう二時過ぎに順番が廻って来、雪子から先にやらせて、幸子が済んだのは四時五十分頃であったが、帰りしなに、蒔岡さんと云うお方にお電話でございます、と云われて出て見ると、中姉(なかあん)ちゃん、まだかいな、もう五時になるやないの、と、妙子がさすがに気を揉(も)んでホテルから懸けて来たのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...――帰りしなに光子さんは私の足袋穿(は)いて行きなさったのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...そいから帰りしなに三人で鶴屋食堂い行ったり...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...と帰りしなに産婆が云ったその熟睡を...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...帰りしなに乗合自動車はもうないだらうかときゝました...
林芙美子 「蛙」
...そして急に帰りしなになってふと...
吉川英治 「紅梅の客」
...帰りしなに、正成から、或ることづてをうけていた正季は、城内へはいるとすぐ、妹の卯木(うつぎ)の良人、服部治郎左衛門元成を、武者溜りからよびだして、「なにかは知らぬが、兄上がお待ちしておいでになる...
吉川英治 「私本太平記」
...ところで俺が帰りしなに...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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