...僅に残存した数十冊が表帋(ひょうし)は破れ周囲は焦げて惨澹たる猛火の名残を留めていた...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...白日も暗夜(あんや)の如くその慄(おそろ)しき事筆帋(ひつし)に尽(つく)しがたし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...男の児(こ)の帋鳶(いかのぼり)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...木やり音頭取(おんどとり)五七人花やかなる色木綿(いろもめん)の衣類(いるゐ)に彩帋(いろがみ)の麾(ざい)採(とり)て材木の上にありて木やりをうたふ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...初(はじめ)棄置(すておき)たる衣類(いるゐ)懐中(くわいちゆう)物を視(み)るに鼻帋(はながみ)一枚だに失(うす)る事なし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...(二百四五十帋の自筆なり)嘗(かつて)梱外(こんぐわい)へ出(いだ)さゞりしを...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...短冊色帋(しきし)なんど請(こ)わるるものから...
永井荷風 「自選 荷風百句」
...此断腸亭日記は初大正六年九月十六日より翌七年の春ころまで折鉛筆もて手帳にかき捨て置きしものなりしがやがて二三月のころより改めて日日欠くことなく筆とらむと思定めし時前年の記を第一巻となしこの罫帋本に写直せしなり以後年と共に巻の数もかさなりて今茲昭和八年の春には十七巻となりぬかぞへ見る日記の巻や古火桶五十有五歳 荷風老人書...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...断膓亭襍稾表帋板下絵を描く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...春陽堂番頭予の全集表帋見本を持来りて示す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...座右に在りし狂歌集表帋の綴糸切れたるをつくらふ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...途次榛原帋舗の前を通過ぎし故...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...夜臙脂を煮て原稾用罫帋を摺ること四五帖なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...首夏(しゅか)馬場金埒(ばばきんらち)花はみなおろし大根(だいこ)となりぬらし鰹(かつお)に似たる今朝(けさ)の横雲新樹紀躬鹿(きのみじか)花の山にほひ袋の春過ぎて青葉ばかりとなりにけるかな更衣(ころもがえ)地形方丸(じぎょうかたまる)夏たちて布子(ぬのこ)の綿はぬきながらたもとにのこる春のはな帋(がみ)江戸の東京と改称せられた当時の東京絵図もまた江戸絵図と同じく...
永井荷風 「日和下駄」
...建安十二年十二月吉日再拝「帋筆(しひつ)をお下げあれ」「おすみになりましたか」「先生がお帰りになられたらはばかりながらこの書簡を座下に呈して下さい」云いのこして...
吉川英治 「三国志」
...秘壇の燈(ともしび)や紅帋金箋(こうしきんせん)の祭華をもそよそよ吹いた...
吉川英治 「三国志」
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