...「帆柱」帆を掛けるための柱...
...りっぱな帆柱(ほばしら)があったけど...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「モミの木」
...最後に帆柱の頂きが見えなくなつて了ふ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...果して其処(そこ)の砂浜の帆柱(マスト)の折れたような木に...
竹久夢二 「おさなき燈台守」
...ヴォウ・ポルトの入江の帆柱...
谷譲次 「踊る地平線」
...港内に碇泊(ていはく)している船の帆柱に青い火が灯(とも)っているという意味のことを書いてあるのに対して...
寺田寅彦 「随筆難」
...伯はかたわらのフィンを呼んで「あの帆柱のそばの背の高いやつを射よ」と命ずる...
寺田寅彦 「春寒」
...甲板に立って帆柱の尖(さき)に仰ぐ星...
寺田寅彦 「星」
...放射状にたてた幾十の帆柱は無数の綺麗(きれい)な鱗茸(りんじょう)をつらねて...
中勘助 「小品四つ」
...荷船の帆柱と工場の煙筒の叢(むらが)り立った大川口(おおかわぐち)の光景は...
永井荷風 「日和下駄」
...金椎さんはイエスキリストを信じていますあの人は黙って働きます口が利(き)けないからです金椎さんは驚きません耳が聞えないからですですけれどもあの人はイエスキリストを信じています働くことのほかには聖書を読み聖書を読むことのほかには祈りを上げていますごらんなさいこの帆柱の下でいま金椎さんがイエスキリストに祈りを捧げていますこの少年の眼が特にすぐれていて...
中里介山 「大菩薩峠」
...帆柱は美しい雲をあげてゐた帆は裂かれて...
仲村渠 「舳」
...荷主よ水先案内(ぱいろつと)よいまおそろしい嵐のまへに むくむくと盛りあがる雲を見ないか妖魔のあれ狂ふすがたを見ないかたちまち帆柱は裂きくだかれするどく笛のさけばれさうして船腹の浮きあがる青じろい死魚を見る...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...帆柱を切倒しにかかった...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...八幡の帆柱山(ほばしらやま)...
火野葦平 「花と龍」
...船の帆柱のてつぺんに...
三好達治 「艸千里」
...栗鼠(りす)みたいに帆柱へ駈け登ってゆくと...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...帆柱へ足を巻いて...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...煙筒や帆柱に風のうなりが起る様になると...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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