...已むを得ずペンを執る...
海野十三(佐野昌一) 「寺田先生と僕」
...已むを得ず旧地(もとぢ)の新橋駅から...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...鳥野君は已むを得ずとして...
大町桂月 「梅の吉野村」
...さらばとばかり、腹には涙、劍は武士が浮世の役目、已むを得ず、首うちおとしけるが、つく/″\無常をさとりて、國へもかへらず、そのまゝ出家して、名を浮世と改め、懇に弘次の菩提を弔へりとぞ...
大町桂月 「國府臺」
...已むを得ず之に乘る...
大町桂月 「町田村の香雪園」
...殊にお霜婆さんが二日許りして歸つた後は已むを得ず襁褓の洗濯をもした...
高濱虚子 「續俳諧師」
...從つて背中も胴も痛むので病人は覺えず死力を出して寢返りを打たうとすると其板の如く腫脹してゐる腹は遮二無二突張つて是亦耐へ難き痛みを起すので已むを得ず又原(もと)の位置に復した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...已むを得ず僕もシャツだけの乱暴な風体のままで...
辰野隆 「感傷主義」
...已むを得ず手探りで這入って行った位であった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...已むを得ず寝間着の袖で霜を拭い落した...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...体系組織上の必要に迫られて已むを得ず...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...已むを得ず機関誌生産の為の融通資金より返済した為に...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...彼等は已むを得ずして當局者以外の勢力家に協議を求むることありといふ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一切の政党を非認して党派の外に超然たるも亦已むを得ずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...已むを得ず、竊かにドイツ國を脱してアメリカに渡り、全きを得た...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...已むを得ずんば斷片のまま是を公にせんかと欲せし事もありしごとし...
堀辰雄 「リルケ年譜」
...此等は已むを得ず乞食にされるわけですが...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...已むを得ずして後法に従ふこともある筈である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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