...涙は己れのために出で易く...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...自己阿附が感傷的になるからだ...
種田山頭火 「其中日記」
...自己だけでもいゝのである...
田山録弥 「社会劇と印象派」
...これは建物の自己週期が著しく長いことが有利であったのであろうと思われる...
寺田寅彦 「震災日記より」
...社会の歴史が現在に於て示している自己抽象(商品の抽出及びそれに続く一切のもの)に従うことによって初めて...
戸坂潤 「科学論」
...と云うのは人間は自己の実践によって自然に働きかけるものではなくて...
戸坂潤 「辞典」
...そこに永遠なるものの自己形成即ちイデヤ的形成の契機が含まれていなければならない...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...して己れの心をそのまま存する者は怖(こわ)がりもせぬ...
新渡戸稲造 「自警録」
...生きるは自己主張である...
波多野精一 「時と永遠」
...自己の利益を無視してまで...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「非暴力」
...「己がおまえに隠して考えごとなどをしているものか」と男は何か言いにくそうに口をきいた...
堀辰雄 「曠野」
...まア相当な利己主義者だと申上げる外はないね...
前田河広一郎 「ニュー・ヨーク 『青春の自画像』より」
...環境の形成を離れて自己の形成を考えることはできぬ...
三木清 「哲学入門」
...次第に個人環境のはにかみと孤立と自己撞着から解きはなされて現代史のプログラムに近づいてゆく...
宮本百合子 「あとがき(『二つの庭』)」
...己の身の上が分からないことはあるまい...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...お前方は己に別れてシベリアへ行くのだ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...己は折々女と一しよにあの岩窟(いはむろ)に入(い)ることがある...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...その心理は猛然として自己主張に変貌する...
山本周五郎 「思い違い物語」
便利!手書き漢字入力検索