...寧(むし)ろいづれにせよ差支(さしつか)へのない問題である...
芥川龍之介 「悪魔」
...猫は赤色を愛するものと言うても差支はないのである...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...自然物に当て嵌めると忽ち差支へると云うたのは...
丘浅次郎 「固形の論理」
...――その書物の教え通りにしても差支はなかろう』……彼は主人の足をつかんで...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...先ズ信用シテ差支エナイ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...批評にうまいまづいは言つても差支はないが...
田山録弥 「孤独と法身」
...別にそれで差支があるといふ譯ではありませぬが...
内藤湖南 「近畿地方に於ける神社」
...彼の学説と言論によつて一々裏書(うらがき)したと云つても差支(〔さしつかえ〕)ないのである...
夏目漱石 「点頭録」
...まず初期と見て差支(さしつかえ)なかろう...
夏目漱石 「野分」
...年に一度や二度このくらいの事をしても差支(さしつか)えなかろうと考え直すようになった...
夏目漱石 「明暗」
...余った分は自分の所得と見傚(みな)して差支(さしつかえ)ない...
夏目漱石 「門」
...まあ入っても差支なかろうという主意から入会しました...
夏目漱石 「私の個人主義」
...ひそかに誇りを持っていても差支えないわけである...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...能(よ)く人生を味わう芸術家は能(よ)く人生を経理せんでも差支えはない...
二葉亭四迷 「平凡」
...それが行われているものと推論して差支えなかろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...一向差支えないです...
森本薫 「華々しき一族」
...どこにも差支えることがないのであります...
柳田國男 「名字の話」
...なんの差支えがあるものかな? わしがして上げましょう...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??