...大した差支(さしつかえ)はなさそうじゃないか...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...虫の腹は毒を食べても差支へのないやうに出来てゐます...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...なんでも差支(さしつか)えは無い...
大隈重信 「運動」
...左部氏は漸く昨日帰京軍資欠乏と人少なとにて万々差支居候...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...何の時代でも文化の上に仏教の恩恵に預らないことはなかったといって差支えないくらい...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...三位に差支えがあるとその日の御遊を中止し給うようになったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...「自我」のロオマンスと呼んでも差支えはあるまい...
辻潤 「自分だけの世界」
...商売の資本(もとで)に差支えたものだからね...
中里介山 「大菩薩峠」
...「お差支へなければ...
中原中也 「夏の夜の話」
...坑夫になってるなら差支(さしつかえ)ない...
夏目漱石 「坑夫」
...その暇に自分の嗜欲(しよく)を満足する計をめぐらしても差支(さしつかえ)ない時代になっている...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...今日一日ぐらい安心して彼を忘れても差支(さしつか)えないという保証を彼女に与えるので...
夏目漱石 「明暗」
...僕は教育界以外にはこの標準を応用して差支(さしつか)えないというのでない...
新渡戸稲造 「自警録」
...――慾のない人間には教えても一向差支えはない」「じゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...腹にたまっていたことをどんなに大声に喋(しゃべ)り立てても差支(さしつか)えない...
本庄陸男 「石狩川」
...差支えはないだろう...
山本周五郎 「さぶ」
...差支えをいわなかった...
吉川英治 「三国志」
...反対(あべこべ)に私が告発して差支ないという理窟になるではありませんか」男は身振り一つするでもなく...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
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