...両国両国の鉄橋は震災前と変らないといっても差支(さしつか)えない...
芥川龍之介 「本所両国」
...其(そ)の割(わり)に急(いそ)がないで差支(さしつかへ)ぬ...
泉鏡太郎 「大阪まで」
...自然賊の正体も分って来る訳です」「ではお差支えなければ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...どちらにしても少しも差支がない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...日本の文明は仏教によって完成したといって差支えないと思います...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...今日の自然科學者は悉く此境界に到達して居ると言つても差支ないのであります...
朝永三十郎 「學究漫録」
...少々ぐらいはお差支えがございますまい」といって...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっしょが厭(いや)なら別でも差支(さしつか)えないと云う返事であった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...有名な人に紹介して上げます」「真平(まっぴら)ご免(めん)だ」「胃病が癒(なお)りますばい」「癒らんでも差支(さしつか)えない」「そげん頑固張(がんこば)りなさるならやむを得ません...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それも信用して差支えのないことでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お差支えありませんでしたら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...それで差支へないのだ...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...忽ち炊事に差支えるという事になった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...いずれにしろ差支(さしつか)えない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...之を認めて置いて一向差支(さしつかへ)ない...
森鴎外 「假名遣意見」
...「だから東京に行っても差支えはない」と思う……その心の奥に不良の種が蒔(ま)かれている事を気付かずにいる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...勿論出張は差支ない...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
...誰がどんなに利用しようと一向差支えもないからね」私にはどうも正確には呑込めなかったけれど...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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