...頤(おとがい)深く差入れた...
泉鏡花 「婦系図」
...獄中の同志に書物を差入れるということは...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...彼女はさらにふかく手を差入れ...
犬田卯 「錦紗」
...どういうものをどういう方法で差入れるのか彼は知らなかった...
梅崎春生 「黄色い日日」
...そこでわしは、両手を差入れて、天井裏を探(さ)ぐったが、思うものは、直ぐ手先に触れた...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...監獄へゆく者があると家の者の入費が大変だ、やれ差入れだ、また弁護士などという者も頼まなければならぬ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...被告人たちへの差入れ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...僕もそとへ出たたびに何かの本を差入れてやった...
大杉栄 「獄中記」
...先月の末からの差入れのものは大がい不許になった...
大杉栄 「獄中消息」
...差入れの食事もとれず...
大杉栄 「日本脱出記」
...私は懐(ふところ)に手を差入れながら黙って来た...
岡田三郎助 「白い蝶」
...その中に首を差入れた...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...何やら紙片(かみきれ)を窓に差入れて行った者がある...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...お握飯(むすび)に沢庵(たくあん)をつけて三つ四つ差入れてもらいてえ」聞いている者がその言い分の不敵なのに呆(あき)れ返りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...差入れようとした掌を控えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...机の下に差入れたは縁(ふち)の欠けた火入...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私の勉強について差入れがその差しつかえとなるようなことを...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二つの飛報差入れ茶屋のお次は...
吉川英治 「大岡越前」
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