...もとより夢か現(うつつ)かの差別は判らないのである...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...僕もそとへ出たたびに何かの本を差入れてやった...
大杉栄 「獄中記」
...はなはだしい差支えのないかぎり...
丘浅次郎 「改善は頭から」
...出入りを差止めてしまえば...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どんな物でも差上げたいんです」「どんな物でも! ですか...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...大部分の自然主義者の一般傾向となつて居る懷疑的傾向に就ての講演として置ても差支はありません...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...どんなにか私はそれをあなたの足下に差し出したかったことでしょう! でもそれはつまらない贈り物です……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それで尻餅を搗(つ)いて気を失っただけなんだ」小田原提灯を差しつけてこう言ったのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうして楽に差せるから...
夏目漱石 「こころ」
...掘り下げた井戸の三方から一ぺんに差出されました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...出入りを差しとめると文句を言はれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ものも言わずに加十の鼻先に大きな厚紙風のものを差しつける...
久生十蘭 「魔都」
...それを手に持って差出しました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...衣装棚から該当の服を差し出した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...差配のところへいって...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そのお祝いに自分の家の庭の樹に生(な)った果物を籠に入れて差し上げに行くのだと答えました...
夢野久作 「白髪小僧」
...晝間の勝負が差しかけになつて棋士が寢るときは...
吉川英治 「折々の記」
...武蔵が平常、人に話していた言葉には、刀脇差は、木柄(きづか)にて赤銅拵(しゃくどうごしら)えがよく、自身の好みは赤胴ならでは思うようにならず、といっていたそうである...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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