...そして編笠餅(あみがさもち)や乃至(ないし)桜餅を生んだと見ても差支えないように考える...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...この青豆は家(うち)の庭で乾かしたんですから旦那様に差上げて下さい」わたしは彼に暮向(くらしむき)のことを訊ねると...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...わたしの学費の支給を差留め...
魯迅 井上紅梅訳 「頭髪の故事」
...地方と都会との差別を知らざるにあり商売の性質と場所とを知ることが大切である...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...大いに佳い菊を作つて差し上げたいと思ひます...
太宰治 「清貧譚」
...わしに跟(つ)いて来るがよかろう」刀を差した男は走るように歩るきだした...
田中貢太郎 「神仙河野久」
...夏らしい日差しの底にどこか薄い陰影があって...
徳田秋声 「仮装人物」
...差出されたのは郵便貯金通帳で...
豊島与志雄 「古井戸」
...外から差し込む一条の光が影絵のようにその姿を浮き出さした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...其後(そのご)父親が死んだ折(をり)には差当(さしあた)り頼りのない母親は橋場(はしば)の御新造(ごしんぞ)の世話で今の煎餅屋(せんべいや)を出したやうな関係もあり...
永井荷風 「すみだ川」
...いろいろの差し障(さわ)りを忍んでこの事件の真相を発表することになったのであります」奇談クラブの席上...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...高輪(たかなわ)北町へ差し掛った頃は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...江差追分(えさしおいわけ)から安来節(やすきぶし)までの港々の民謡に一抹の基調が通っているのはそのためである...
服部之総 「望郷」
...月のお蔭でさうあるのを月幸ひすと云ひ又それを広く村全体に及ぼした差略など唯々恐れ入る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...同時に濛々とけむつた煙とも豊香とも差別もつかぬ明るさが...
牧野信一 「冬物語」
...そこには動くものと動かぬものとの間の差異があるであらう...
三木清 「人生論ノート」
...類音の「いひかけ」が新に修辭上に出來たと思へば何の差支もありませぬ...
森鴎外 「假名遣意見」
...短い脇差を帯にさし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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