...その薄い唇は言葉を巧妙に刻みだす鋭い刃物のように眼まぐるしく動いた...
有島武郎 「星座」
...橋の模型はいずれも長さ五、六フィートの大きなもので、非常に巧妙に、且つ美麗に出来ていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...この縦深に配置された兵力は互に巧妙に助け合うことによって...
石原莞爾 「最終戦争論」
...彼女は育児法に就て極めて巧妙に物語る...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...誠に巧妙に進められて行った...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...いかにも巧妙に築かれた角面堡(かくめんほう)で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...前に述べたような築き方をして巧妙に固められてるその防寨は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...犯罪は愈々巧妙にして新(あらた)な方法で構成されていく...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...極めて巧妙に家の中から脱け出して来たものであることが一見してわかります...
中里介山 「大菩薩峠」
...巧妙にもリーディング・デスクの本の中に隠匿する...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...「教室へ行かなくつちや……」「さうか」いつのまにか魚住は巧妙に新しい假面をつけてゐた...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...巧妙に言うのですもの...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...しかしもし工業資本を巧妙に使用したためにこれらの貨物が著しく低廉になるならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...しかしそれをいずれも慎重巧妙にやる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...而してその犯罪の巧妙にして深刻なる...
夢野久作 「暗黒公使」
...あとでその演者がイクラ巧妙に弁解しても実際にそう感ずるのだから仕方がない...
夢野久作 「能とは何か」
...私は東京市中の交番の配置がこれ程までに巧妙に出来ていようとは思わなかった...
夢野久作 「冥土行進曲」
...たとえば空中を飛んでいる天人の体が、いかにも巧妙に、浮動しているごとく描いてあるかと思うと、それが地の上を歩いている人のすぐ頭の上に、まるで両者の関係を顧慮することなしに置いてある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索