...山西は石垣の上を右に左に駈(か)け歩いて...
田中貢太郎 「水魔」
...斯る間を主人の外相の足にまつはる剣をうるさげに左手(ゆんで)に握りて...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...それが右にも左にも聞えているので...
豊島与志雄 「道連」
...おれが一人、さまよい込んだので、彼女も異様に昂奮したか、頼みもせぬに、その重清と朝霧の恋物語を、からくりの口上もどきで、面白おかしく語り聞かせたが、さあ、それから二人の身の上はどうなったかといえば、左様、二人の仲を、重清の父が見て、これを危ぶんだ――というのは、相手がやんごとなきあたりの官女では、悴(せがれ)の行末が思われたからだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...左りにもいた...
夏目漱石 「永日小品」
...左の手に白い小さな花を持って...
夏目漱石 「三四郎」
...寂(ひっ)りとした路(みち)が左右の二階家に挟まれて...
夏目漱石 「それから」
...主人の半左衞門は默つて聽いてゐるだけ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...侍一 左様、乗り物を使って運んでまいったようでございます...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...ずつと後までその人が左ういふ病気の持主であつたといふことは知らず...
牧野信一 「気狂ひ師匠」
...同時に左手から人見と小笠原が...
三好十郎 「その人を知らず」
...左右瞿麦(なでしこ)百合の二花紅白粧点す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...岡善左衛門の三人に披露を頼んだ...
森鴎外 「栗山大膳」
...文左衛門は助六を呼んで戒飭(かいちょく)する...
森鴎外 「細木香以」
...玄一郎は左足を曲げたまま...
山本周五郎 「いさましい話」
...」千鶴子は左方に真近く見えるノートル・ダムを眺め...
横光利一 「旅愁」
...左次郎は何にも邪(さまた)げられずに...
吉川英治 「醤油仏」
...左右の町屋を見まわしながら...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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