...語学校の寄宿舎にいた頃は神保町の川竹(その頃は川竹とはいわなかったが)の常連であった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...憂き川竹の賤しき勤め...
高山樗牛 「一葉女史の「たけくらべ」を讀みて」
...流れの岸の夕暮に愁うる人は山をゆき思はれの子は川竹の流れのきしのゆふぐれにものおもはねば美しき水郷と言へばすぐ潮來(いたこ)を連想するほど...
竹久夢二 「砂がき」
...川竹の憂き身をかこつ哥沢(うたざわ)の糸より細き筆の命毛(いのちげ)を渡世(とせい)にする是非なさ……オット大変忘れたり...
永井荷風 「妾宅」
...さらばといってどうして今更お園をば二度と憂き川竹(かわたけ)の苦界(くがい)へ沈(しずめ)られよう...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...もとの浮き川竹――の遊女生活に還(かへ)るか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...助六は神田の川竹を必ず抜いて休んでいる...
正岡容 「寄席」
...川竹では、いま人気者の助六に抜かれては困るので、助六の人力車のやって来るほうへ見張りを出させておいては、「ドッコイ待った」とその棍棒をつかまえる...
正岡容 「寄席」
...今度は助六の人力車はパッタリ川竹の近所を通らなくなってしまった...
正岡容 「寄席」
...助六のことにすると決して横着で神田の川竹を抜き...
正岡容 「寄席」
...川竹をやってくると...
正岡容 「寄席」
...浮川竹や地獄の苛責(せめ)にも勝る毎夜毎夜の憂き苦労……世の中に...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...浮いた浮いたの川竹(かわたけ)地獄...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...長谷川竹(はせかわたけ)の両人から厳(おごそ)かにここへ沙汰され...
吉川英治 「新書太閤記」
...女とも男ともわからぬ奴は何者だ?』『歌舞伎若衆』『歌舞伎者はわかっているが……』『京芝居で有名な瀬川竹之丞(たけのじょう)ではないか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...歌舞伎若衆(かぶきもの)の瀬川竹之丞などが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...はて、せわしない』笹屋に戻ると、以前の広間に、内蔵助のうき大尽は、敵娼(あいかた)の浮橋(うきはし)の膝に体を凭(もた)せかけ、辻咄(つじばなし)の徳西だの、瀬川竹之丞だの、幇間末社(たいこまっしゃ)にかこまれて、『お汝(こと)ら、これがさびしゅうないか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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