...巖角なる一隻の雛を顧みるに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...巖本天聲が、朝、最後の相談を決めに氷峰を訪ねて來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄は有馬の家から二三町さきの巖本天聲を音づれた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...幾たびか清溪をわたり、危巖をつたひ、終に急坂を上りはつれば、山上に通ずる路あり、海岸に下る路もあり...
大町桂月 「金華山」
...巖腹の凹みたる處に...
大町桂月 「冬の榛名山」
...中腹に孤巖あり、その上に『大』の字、白くあらはる...
大町桂月 「妙義山の五日」
...筆頭岩と相對する峯端に、一巖、頭を壓して立つ、曰く、燈籠岩也...
大町桂月 「妙義山の五日」
...天狗臺一帶の長巖の上に立つ...
大町桂月 「妙義山の五日」
...白雲の大字巖附近には如かざる也...
大町桂月 「妙義山の五日」
...巖頭沈吟一 なげきの卷空藍色に晴れ渡り、波ゆきかへりのたくる日、よるは巖かげ、潮の香のたよたよとこそ烟らへれ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...平磯の波の届く巖の上にいるようなものだ...
豊島与志雄 「慾」
...間々巨巖の傍を過ぐ...
長塚節 「草津行」
...黎黒な肌に光りのある顏の五十格恰の巖疊な親爺である...
長塚節 「才丸行き」
...寺觀は巖石の頂に現はれると言ふ奇拔な景色を賞し...
濱田耕作 「温泉雜記」
...巖ちゃんは、學校でならった、民主主義と云うことをふっと思い出したので、顏をまっかにして、「あのう……...
林芙美子 「おにおん倶樂部」
...あんなに巖疊だつたドアがこんなにまで破壞し盡されたことを昨夜少しも知らずにゐたことが彼を氣味わるがらせた...
堀辰雄 「恢復期」
...巖松堂の六法全書は出版九月頃だそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...珍らしくも寂巖の書幅が出てゐた...
吉川英治 「折々の記」
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