...如何にも巖丈(がんぢやう)で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...六七十間の鐵橋は三ヶ所の土臺――煉瓦を以つて巖丈に築きあげたの――にささへられてゐたのが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...巖隙より出づる清水を得たるこそ...
大町桂月 「金華山」
...小溪の兩畔、大巖、相接して長く連なり、のぞけども、その盡くる所を見ず...
大町桂月 「冬の榛名山」
...一巖人立し、右側の上部より一支岩出でて竝立す...
大町桂月 「妙義山の五日」
...巖中より滴り出づるにや...
大町桂月 「妙義山の五日」
...更に大なる孤巖あり...
大町桂月 「妙義山の五日」
...巖角や、木の根や、木の枝やに助けられて、漸くにして絶頂に達す...
大町桂月 「妙義山の五日」
...四天狗巖、五大堂、釋迦堂、南院の堤を山寺の四大觀と稱す...
大町桂月 「遊羽雜感」
...270譬へば角の逞(たくま)しき鹿を或は山羊(やぎ)を追ひ、獵犬の群、獵人の群、一齊に進む時、峨々たる巖、繁る森、牲を救ひて隱れしめ、之を探りて見出すこと遂に彼等の運ならず、囂々として叫びあふ、其眼前に金毛の 275獅子現はれて、勇みたる一群攘ひ退(の)くるごと、アカイア軍勢一團となりて利劍を、兩刄(もろは)ある槍を揮ひつ敵軍を追ひつつ進む眼前に、プリアミデース・ヘクトール其陣中にあるを見つ、恐怖に滿ちて脚の下勇氣全く沈みさる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...平磯の波の届く巖の上にいるようなものだ...
豊島与志雄 「慾」
...巖が根の路をなづみて...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...「若旦那が突き落された井戸といふのはこれですね」「さう」平次は巖乘な井架(ゐげた)に手を掛けて覗いて見ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今ムリイマストの城の下にある長い巖窟の中で眠っているのです...
宮本百合子訳 「二つの短い話」
...巖松堂の六法、承知いたしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後沒理想主義の轉ばすべからざる巖に似たるためにはあらずして...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...また、彼は時の爲政者から、梁川星巖、梅田雲濱などと共に、反幕府黨の四天王と目された程の熱血兒であるが、その三樹三郎が、書簡のうちに、僕は慷慨家はきらひと、いつてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...書も解さぬ僕のごとき若輩が、寂巖を愛すのは、その字文に立ち入るのではなくて、その人の膝へ、唐子のやうになつかしむ氣持なのである...
吉川英治 「折々の記」
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