...ただそのままでは根から崩れて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...すっかり崩れてしまったのである...
海野十三 「火星兵団」
...髪はぐったりと崩れていました...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...到々(とうとう)崩れて笑い声をあげてしまったとき...
徳永直 「冬枯れ」
...大浪がかぶさるように雪崩れて来たといえよう...
中井正一 「歴史の流れの中の図書館」
...一度崩れてしまったら...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...「どうもたいへん遅くなってしまいました」お絹の髪も衣裳もかなり崩れている...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはりこの殿様の膝元に泣き崩れているのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...南は千葉佐倉をめざして崩れて行くもの...
中里介山 「大菩薩峠」
...「どうも途中で崩れてしまいまして」という返事のことが多かった...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...さっさと崩れてしまうものである...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...そして先生の顏の平面が急に崩れて...
南部修太郎 「猫又先生」
...さすがに衣紋は崩れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...跡殊(こと)のほか崩れて荒井の浜より一つに海になりたる事...
南方熊楠 「十二支考」
...いい家だけれど、あの塀があんまり高くて、陰気で、しめっぽくていけないと、引越して来た日から舌うちしていた忌々(いまいま)しい煉瓦塀(れんがべい)は、土台から崩れて、彼の借家の狭い庭に倒れ込み、その半分をふさいでしまった...
水上滝太郎 「遺産」
...」居ずまひの崩れてゐたのが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...地金の真鍮板が積み重ったまま足もとへ崩れて来たり安全なニスとエーテルの混合液のザボンがいつの間にか危険な重クロムサンの酸液と入れ換えられていたりしているのが初めの間はこちらの過失だとばかり思っていたのにそれが尽く軽部の為業(しわざ)だと気附いた時には考えれば考えるほどこれは油断をしていると生命まで狙われているのではないかと思われて来てひやりとさせられるようにまでなって来た...
横光利一 「機械」
...本道の方は崖が崩れてとても通れまいということだったのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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