...「日報」の爲に恐るべき敵の崛起(くつき)するのを妨げる最良の手段であると云ふのが此人の對「毎日」觀であつた...
石川啄木 「菊池君」
...万年上田(かずとしうえだ)博士が帰朝して赤門派が崛起(くっき)すると硯友社の勢威が幾分か薄くなった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...九十の老齢で今なお病を養いつつ女の頭領として仰がれる矢島楫子刀自(やじまかじことじ)を初め今は疾(とっ)くに鬼籍に入った木村鐙子(とうこ)夫人や中島湘烟(なかじましょうえん)夫人は皆当時に崛起(くっき)した...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...ツマリ「文学士春の屋おぼろ」のために崛起(くっき)したので...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...また崛起(くっき)して楼閣を起し...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...など崛起(くっき)し...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...もとの路を取りて、昨夜野宿せし跡を左に見下し、前に見し北鎮岳を左にし、終に後にして、雲の平を南に下れば、熊ヶ岳崛起して、十町四方の火口を控えたり...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...左に御倉半島の端に崛起せる御倉山を望み...
大町桂月 「十和田湖」
...崛起せる丘上、千年の老杉森々として、神さび立てる一宇の古龕、神鈴音なく、樓門の矢大臣も寂しげなり...
大町桂月 「北總の十六島」
...此嶺(たふげ)うちこし四里山径(やまみち)隆崛(りうくつ)して数武(すぶ)も平坦(へいたん)の路を践(ふま)ず浅貝(あさかひ)といふ駅(えき)に宿(やど)り猶(なほ)○二居嶺(ふたゐたふげ)(二リ半)を越(こえ)て三俣(みつまた)といふ山駅(さんえき)に宿し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...人跡罕なるところ、幽谷断崖、巌崛洞門、その広狭深浅誰か能く之を知らん...
高木敏雄 「比較神話学」
...「遍照岡崛ノ枯枝落葉毫釐モ之ヲ採ルトキハ厳祟ヲ施ス...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...ニイチエの奇崛独聳は嶄然として時代の地平線を超越したるものありと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その時全部が崛起(くっき)し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この室内では盤崛(ばんくつ)している太い幹と根元を見るだけで...
中里介山 「大菩薩峠」
...余は群雄の崛起(くっき)をもってむしろ小盗の屏息を促すものだと考える...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...散らし薬には崛竟(くっきょう)の物が参ッた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...想見先生崛起時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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