...船の右舷に被ひかゝるやうに聳え立つた惠山の峭壁を見た時には...
有島武郎 「潮霧」
...筆端のおのずから稜峭(りょうしょう)たるまた已(や)むを得(え)ざるなり」とそれは書きだしてあった...
有島武郎 「星座」
...山の峻峭依然として『余の往くところ巨人有り焉』(My giant goes wherever I go)と...
宇野浩二 「それからそれ」
...こゝのみは峭壁となる...
大町桂月 「鹿野山」
...さるに、梅花の頃は、春寒料峭たり...
大町桂月 「久地の梅林」
...後ろに峭壁を負ひ...
大町桂月 「冬の榛名山」
...一變して峭乎たり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...何んな奇峭な光景があつたにしても...
田山録弥 「あちこちの渓谷」
...餘寒料峭...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...実にかくの如く突兀・奇峭にして...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...この頃(ころ)からその容貌(ようぼう)も峭刻(しょうこく)となり...
中島敦 「山月記」
...峻峭な李徴の性情と衝突しなかつたためであらう...
中島敦 「山月記」
...峭峻たる山を指呼の間に相顧すべし...
長塚節 「草津行」
...其峭壁のもとにはさつきの尼が出しておくといふ小さな四阿の店があつてそこに一人廿ばかりの女が居る...
長塚節 「松蟲草」
...瀧の側に立つて仰いで見ると峭壁の上部からさし出た槭の枝が疾風に吹き撓められるやうに止まずさわ/\と動いて居る...
長塚節 「松蟲草」
...天井と幟の合ひ間から大腕を揮つて虚空をきつてゐる仁王の肩から上が奇峭となつて眺められた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...その氷山のごとき奇峭な体格...
横光利一 「冬彦抄」
...岩峭も揺れおののく――といったような幽玄哀切を描きながら...
吉川英治 「随筆 新平家」
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